ターボエンジンはパワー感があるものが多く、走っていてその強烈な加速にうっとりするモデルも多々あります。
そのいっぽうで最近は省燃費目的のダウンサイジングターボなんかも増えてきて、ちょっと寂しいなぁなんて思っている読者諸兄も多いのではないでしょうか?
乗ってみたい日本未導入のターボ車たちを集めました。
文/写真:ベストカー編集部
ベストカー2018年10月10日号
■日本では売っていない!! 国産メーカーのターボたち
ターボが一番だ!! というクルマ好きも多いはず。1980年代あたりのドッカンターボのような豪快なクルマこそ減ったものの、過給機の存在感ってやはり独特で一度知ると忘れられなかったり。

1980年代あたりでターボの魅力に魅せられた人にとっては最近ターボ車が減ったのは少し寂しい!?
前述のとおり世界的にはダウンサイジングターボが流行っているが、なかなか日本国内ではターボの楽しさを実感するのは難しい。
しかし海の向こうでは日本メーカーが作るターボ車が多く走っている。しかもコンパクトからスポーツ、そしてSUVまで魅力的なラインアップが揃っているではないか!!
ターボマニア垂涎の9台をご紹介しよう。
■NAイメージの強いホンダも俄然ターボ推しだ
ホンダといえばNA高回転のイメージが強いが、いまでは積極的にターボを搭載している。日本でも買えるシビックは1.5Lターボと、タイプRの2Lターボのみ。
しかし海の向こうのホンダはちょいと違う!! 1Lターボや、同じ1.5Lでも高出力のターボエンジンを搭載しているぞ!!
【ホンダアコードスポーツ 2.0T】
北米仕様の新型アコードには通常のガソリン車とハイブリッド車のほか、高性能モデルの2Lターボ車が設定されている。

タイプRまでいかなくても速いセダンが欲しいという層は日本にも多くいそうだが……
エンジンはシビックタイプRと同じK20型ながら低中速域の扱いやすさ重視で、スペックは252ps/37.7kgmに抑えられている。
【ホンダシビック1.0ターボRS】
欧州仕様のシビックには1.5Lターボのほか、日本には導入されていないダウンサイジングターボの新開発1L3気筒VTECターボエンジンも搭載。

1Lターボの走りはどんなものだろうか?
最高出力は129psで、最大トルクは6MT車が20.4kgm、CVT車が18.3kgm。
【ホンダシビックSiクーペ】

Siというグレード名だけでもワクワクしちゃいますが、ウィングもついていてなかなかカッコいい!!
日本仕様のシビックは182psの1.5Lターボを搭載するが、北米では同じ1.5Lターボでも209psを発揮するスポーティなSiの設定がある。「Si」っていい響きですね!!
■日産だって負けていない!! 400psもある日産のターボ
かつてはスカイラインに、フェアレディ、シルビアなどターボエンジンの名車を多く取り揃えていた。
しかしながらスカイラインでいえばV35の時代からNAエンジンが主流となり、現在でも一部を除きNAエンジンの車種が多い。
スカイラインにこそメルセデスから供給を受ける2Lターボがあるが、やはり期待したいのはあの頃の元気な日産のターボだろう。そんなクルマ、やはり海外にはありました!!
【インフィニティQ60】
インフィニティQ50のクーペがQ60。かつてはスカイラインクーペとして国内販売されていたモデルの後継モデルだ。

ゴージャスなルックスのQ60。400psの走りは刺激こそ少ないようだが、ドッシリとしたクーペボディにはピッタリかも!?
エンジンは2Lターボのほか、日本にはない3LV6ツインターボ(300ps/400ps仕様)の設定がある。
7ATと組み合わされ、価格も約600万円からとラグジュアリーなクーペだ。
【マイクラ0.9T】
欧州で2016年から発売されているコンパクトHBのマイクラには898ccの直3ターボエンジンが搭載されている。

個人的には小排気量ターボこそ日本のニーズには合いそうに思えるが、やはりハイブリッド全盛の現代では難しいのか!?
ルノートゥインゴにも採用されているエンジンで、90ps/14.4kgmを発揮する。価格は約200万円ほどだ。
【セントラSRターボ】
シルフィの姉妹車となる北米専用セダンのセントラ。その2017年モデルからは188ps/24.5kgmを発揮する1.6Lターボが搭載されている。

コンパクトセダンに6MTターボ。こういうの欲しかったんだよ~とクルマ好きはつい言ってしまいそう!?
コンパクトで楽しい1台になっていそうだ。組み合わされるのは6MTで、価格は約260万円。ちなみにセントラにはNISMOもある!!
■ターボ大好きスバルは北米でも存在感を放つ!!
スバルのアイデンティティである水平対向エンジンとも相性のいいターボ。日本でもWRX STIをはじめ、レヴォーグなどでもターボを積極採用するスバルは、きっとクルマ好きのなかでもターボ度が高いメーカーだろう。
そんなスバルは海外でもターボでブイブイいわせている。
【アセント】
北米で今年発売された新型SUVのアセント。さすが北米用ともいうべきか、全長5mを超える大きな3列シートSUVだ。

この2.4Lターボは今後日本での展開もあるのか気になるところ
国内モデルにはまだ搭載されていないFA24型と称する新開発の2.4L水平対向4気筒ターボエンジンを搭載。最高出力は263ps、最大トルクは38.3kgmを発揮する
【WRX STI】
日本でもおなじみのWRX STI。日本ではEJ20型の2L水平対向4気筒ターボが搭載されるが、北米/欧州向けは異なる。

欧米向けWRX STIは排気量が大きい。高速走行の多い海外では必要性があったのだろう
排気量の大きなEJ25型の2.5L水平対向4気筒ターボ(309ps/40.1kgm)を搭載する。スペックだけ見ると日本仕様の2Lのほうが高いが、500ccの排気量の違いは高速走行が長い欧米には効いてくるだろう。