■工事の効果はいかほどか?
それに対して当コラムでは、「8年前の拡幅決定時点で予想がついたはずの結末であり、これまでいったい何をやってきたのか」と批判したが、今からでも追加の拡幅を実施したほうがいいことは言うまでもない。
この1.3kmの追加区間は、8年前から工事中(未完成)の区間とともに、2024年11月9日から2029年3月下旬までの約4年半で工事を行うことが発表された。現場を走ると、すでにその準備工事が始まっているのが確認できる。
近年、人手不足や資材の高騰により、あらゆる建設工事が予定より遅延するのが当たり前になっている。順調に行ってもまだ4年半先だが、予定通りに行くことはまずないので、最低1~2年は遅れると考えておいたほうがいいだろう。
では、これが完成すれば、東名上り線の渋滞は解消されるのか?
私の予想では、完成後は、渋滞の先頭が、現在の綾瀬スマートインター付近から、大和トンネルの約1.5km先(東京寄り)の車線減少ポイントに移動する。渋滞量は現在より減少(3割程度?)するものの、かなりの規模で残るだろう。
下り線に関しては、ひどい渋滞の先頭は従来の大和トンネル付近ではなく、横浜町田インターの合流地点に移動しているので、大和トンネル付近が広がっても、大きな効果は望めない。
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