■年会費4840円も満足できなければ全額返金!
話をガソリンに戻そう。日本で初めてガスステーション付きの倉庫店ができたのは2015年かみのやま倉庫店(山形県)である。以来、すでにオープンしている倉庫店に追加という形含めて、現在は全国30倉庫店のうち、19か所にガスステーションが併設されている。このうち、13か所がレギュラーガソリンにもエンジン清浄剤が入っている「カークランドシグネチャー(KS)ガスステーション」である。
コストコGSのガソリンは全般的に安く、筆者が訪れた木更津倉庫店がレギュラー1L156円(3月14日)、つくばみらい倉庫店が同じく159円(3月15日)だった。なお、3月18日時点では、木更津が154円、つくばが156円に値下げされている。
これは周辺のガソリンスタンドと比べてどれくらい安いのか?
以下は、gogo.gsというアプリ(全国のガソリンスタンドの価格が表示される)のスクショである。
木更津倉庫店の場合154円であるのに対して、周辺のガソリンスタンドは軒並み170円を超えており、レギュラーガソリンであればリッターあたり17円前後も安い価格であることがわかる。
コストコGSを利用するには会員になる必要がある。年会費は個人会員(ゴールドスター)で税込4840円。
ん…? 高い…? と思うかもしれないが、例えば燃費が10km/Lのクルマで月に1000km走る場合、100Lを給油することになる。リッター17円違うとなると月に1700円安くなり、3か月で年会費(4840円)の元が取れる計算になる。
コストコはカー用品やアウトドア用品、タイヤやバッテリーなども激安なので、クルマオーナーにとってはありがたい存在だ。ちなみに会員になったものの、安さが感じられない、あまり行く機会がないなどメリットを感じられなければ、会員になって1年以内であればこちらも理由を問わず全額返金される。ただし、その後1年間は会員になれない。
■安いけど品質はどうなのか?
当然だがコストコで販売しているガソリン、軽油、灯油はJIS規格品。「揮発油等の品質の確保に関する法律」(品確法)に基づいて10日ごとに国の認定検査機関にてサンプルを提出する義務がある。
また、全国13倉庫店では「カークランドシグネチャーガスステーション」として営業している。「カークランドシグネチャー」とは、コストコのPBブランドで設立当時本社のあったワシントン州カークランド市に由来する。
コストコで販売されている商品の中には「カークランド」を冠した商品がたくさんあるが、実はそれらは業界トップメーカーが作っている商品だ。
あまりにも安いのでメーカー名を出しにくいという理由でコストコのPB商品として販売しているといっても過言ではない。品質は非常に高く、それでいて安い…。ガソリンにおいても同じだ。
カークランドシグネチャーガソリンはレギュラーガソリンでも高品質な清浄剤が添加されており、最高のエンジン性能を実現するために、エンジンコンポーネントをディープクリーンにするためのデポジット制御添加剤が含まれている。
もちろん環境性能も国内トップレベルだ。全国19か所のガスステーションはすべて大気環境配慮型SS e→AS(イーアス)Aランクに認定されている。イーアスとは環境庁・資源エネルギー庁が推奨する環境性能に優れたガソリンスタンドの認定基準のことで、計量機のノズルを二重構造にすることで、給油中に放出される燃料蒸発ガスを吸引し液化して再利用する等が可能となっている。燃料蒸発ガスを吸引することで、ガソリン特有のにおい対策にも有効だ。
全国約29,000か所のスタンドのうち、イーアスAランクに認定されている給油所は388か所。いかに稀有な存在か、おわかりいただけるだろう。
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