年々厳しくなる車外騒音規制。スポーツカーといえば、爆音マフラーというのは過去の話だ。そんなアフターメーカーに厳しい時代にもかかわらず、新製品を次々と世に送り出しているのが、技術力の高さに定評のある老舗マフラーブランドの「フジツボ」だ。
今回は、そんなフジツボが2022年に送り出した意欲作「A-RM+c」に、スバルS4(VBH)用が新たに追加されたので紹介したい!
文/ベストカーWeb編集部
写真/森山良雄
■排気効率を重視しながらも、快適性も損なわない器用なスポーツパフォーマンスモデル
現在WRX STIの設定がないスバルにおいて、スポーツモデルの最上位となるのがWRX S4(VBH)だ。
トランスミッションはCVTながら、「スバルパフォーマンストランスミッション」と名付けられたそれは、S、S♯モード選択時に「スポーツ変速制御」を用いる8段ステップ変速制御になり、変速レスポンスは鋭いし、変速スピードも速くなる。そう、やる気にさせてくれるのだ。
そうなると、マフラーを交換してエキゾーストサウンドを楽しみたくなるものだが、S4というクルマの性格上、ファミリーユースで使うオーナーも多い。家族と車内で会話すらままならないような爆音マフラーでは困る。
そこで、排気効率やエキゾーストサウンドを向上させたいけれど、快適性は損ないたくない、というオーナーにもお薦めしたいのが、この「A-RM+c」だ。
構造はカーボンWテール左右出しモデルで、本体はすべてステンレス(SUS304)製。高い耐久性を持たせつつ、カーボンで高級感とレーシーさも演出している。
出力としては、シャシーダイナモでの実測値で、純正から3ps(2kW)/0.5kgm(5Nm)の向上。3500~5000rpmのトルクが向上しており、スポーツ走行だけでなく、街乗りや登坂でよりストレスのない加速を提供してくれる。実際カメラマンなどを含めたスタッフ4人が乗った状態で試乗したが、排気効率を重視しているマフラーながらトルク感は下から充分に感じられた。
車外で聞くとジェントルながら低音をしっかりしたサウンドなのだが、車内ではこもり音も一切なく、後席との会話も大きな声を出さなくても可能。トンネルの中では思わず窓を開けて、サウンドを楽しんでしまうだろう……と思わせる出来栄えだった。
■開発車両のオーナーはSTIの元広報マン!
そんなVBH用の「A-RM+c」を装着した車両のオーナーズボイスもお届けしたい。
じつは、撮影にご協力いただいたこの車両が、開発車両となったWRX S4なのだ。オーナーは、STI(スバルテクニカインターナショナル)の元国内広報 担当部長として勤めていた津田耕也さん。縁あって、フジツボからオファーがあったそうだ。
STI退職後はフリーランスとして活動している津田さんは、このWRX S4で家族との移動だけでなく、仕事のための長距離移動もこなしている。
そんな津田さんに、この「A-RM+c」のポイントを語ってもらった。
「SUBARU WRX S4 STI Sport R EXは2022年6月に納車され、STIのエアロとパフォーマンスパッケージとフジツボさんのマフラーが装着されております。すでに4万5000kmを走り長距離から普段の買い物など楽しんでおります」
「特に、フジツボさんのマフラーを装着し見た目はマフラー出口にカーボンがまかれており、ボディカラーと相まって格好いいです!! サウンドも低音が野太く心地よく加速しますので走る喜びにつながります」
「このS4はサスペンションが電子制御できる仕様で、一人で楽しむ際はスポーツ、家族を乗せるときはノーマルかコンフォートと使い分けができることができ、フジツボさんのマフラーと相まってスポーツ走行からロングドライブまで疲れ知らずで、自慢できるマイカーとなっております。マフラーは見た目と心地よいサウンドがベストですね!!」
スポーティさは欲しいが、ファミリーユースが主で、快適性も損ないたくないオーナーには、お薦めのマフラーと言えるだろう。
■製品スペック
製品名:A-RM+c
価格:27万2800円(本体価格:24万8000円)
対応車種:VBH WRX S4
ボディ型式 : 5BA-VBH
エンジン型式 : FA24
年式 : R3.11~(2021.11~)
備考:カーボンWテール左右出しモデル
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