【最近減ったホンダの失敗作】チャレンジ精神が消えたのか?

成功する時はメガヒット作になる!

 では逆に大成功したモデルはというと、初代シビック(1972年~)、アコード(1976年~)、初代CR-V(1995年~)、初代フィット(2001年~)。

■成功作:初代シビック(1972年7月発売)

1972年7月に発売した初代シビック。1973年12月に、排出ガス浄化技術であるCVCCを採用した1.5Lモデルを追加したことによりシビックは、同時期におきたオイルショックやマスキー法クリアなどを背景に世界中で大ヒットモデルとなり、ホンダ4輪事業の基礎となった
1972年7月に発売した初代シビック。1973年12月に、排出ガス浄化技術であるCVCCを採用した1.5Lモデルを追加したことによりシビックは、同時期におきたオイルショックやマスキー法クリアなどを背景に世界中で大ヒットモデルとなり、ホンダ4輪事業の基礎となった

 グローバルモデルではこの4台が成功作の代表だ。シビックとアコードはCVCCエンジンの開発成功という技術的勝利が原点になっている。

■成功作:初代アコード(1976年5月発売)

1976年5月に発売された初代アコード。当初、国内月販目標は4000台としていたが、発売3カ月後には2倍の8000台に修正された。それに伴い、埼玉製作所狭山工場での生産は当初計画月産8000台から1万1500台に大幅上方修正。それでも受注台数は、生産・販売予定台数を大きく上回り、その年の国内販売実績は、実質6カ月で5万3752台となった
1976年5月に発売された初代アコード。当初、国内月販目標は4000台としていたが、発売3カ月後には2倍の8000台に修正された。それに伴い、埼玉製作所狭山工場での生産は当初計画月産8000台から1万1500台に大幅上方修正。それでも受注台数は、生産・販売予定台数を大きく上回り、その年の国内販売実績は、実質6カ月で5万3752台となった

■成功作:初代CR-V(1995年10月発売)

 1995年10月、オデッセイに続くクリエイティブムーバー第二弾として登場した初代CR-V。当初はクロスオーバーSUVでありながら、全車コラム式4速AT、デュアルポンプ式4WD車のみの設定で、RAV4とともに都会派SUVの先駆車となった
1995年10月、オデッセイに続くクリエイティブムーバー第二弾として登場した初代CR-V。当初はクロスオーバーSUVでありながら、全車コラム式4速AT、デュアルポンプ式4WD車のみの設定で、RAV4とともに都会派SUVの先駆車となった

 CR-Vはコンパクトな都会派SUVの元祖的存在。RAV4のほうが少しだけ時期が早いが、この2台は現在でもSUV世界販売台数NO.1の座を争っている。

 そして2001年に登場したフィットはコンパクトなボディながら、センタータンクレイアウトによる広い室内空間でベストセラーモデルとなり、まさに初代シビックの再来ともいえる大ヒットだった。

■成功作:初代フィット(2001年6月発売)

大ヒットした初代フィット。それまで燃料タンクは後部座席の下や背後に配置するのが当然だったが、ホンダは「センタータンクレイアウト」という独自の特許技術を開発。タンクを車体中央へと移動させることに成功
大ヒットした初代フィット。それまで燃料タンクは後部座席の下や背後に配置するのが当然だったが、ホンダは「センタータンクレイアウト」という独自の特許技術を開発。タンクを車体中央へと移動させることに成功

 国内向けモデルでは、オデッセイ(1995年~)、ステップワゴン(1996年~)、N-BOX(2011年~)。

■成功作:初代オデッセイ(1994年12月発売)

当時4輪販売不振で傾きかけていたホンダを救った初代オデッセイ。 それまで2L以上の3ナンバー普通自動車クラスの販売台数では、長年の首位を維持していたクラウンを抜き去り、1995年には、12万5590台の販売台数を記録しメガヒット
当時4輪販売不振で傾きかけていたホンダを救った初代オデッセイ。 それまで2L以上の3ナンバー普通自動車クラスの販売台数では、長年の首位を維持していたクラウンを抜き去り、1995年には、12万5590台の販売台数を記録しメガヒット

 この3台のヒットが突出している。オデッセイは初の乗用車感覚のミニバン。アコードの生産ラインを使わざるを得なかったことで全高が低くなり、瓢箪から駒で成功した。

 ステップワゴンは極限のスペースユーティリティを目指した5ナンバーミニバンの元祖。N-BOXはその軽自動車版と言っていい。

 そして、N-BOXの現行モデルの大ヒットはご存じの通り。 3年連続国内販売台数No.1&5年連続軽販売台数No.1を達成している。

■成功作:初代ステップワゴン(1996年5月発売)

初代ステップワゴンは5ナンバーサイズで最大級の室内スペースを確保。低床フラットフロアと背の高いルーフで1335mmの室内高を達成。またフルフラット時に室内全体が平らになるように設計されたシートや、シート面とフロア面のダブルフラット設計で優れた機能性と使い勝手の良さで評判が高かった
初代ステップワゴンは5ナンバーサイズで最大級の室内スペースを確保。低床フラットフロアと背の高いルーフで1335mmの室内高を達成。またフルフラット時に室内全体が平らになるように設計されたシートや、シート面とフロア面のダブルフラット設計で優れた機能性と使い勝手の良さで評判が高かった

■成功作:初代N-BOX(2011年12月発売)

2011年12月の発売直後から数多くの賞を受賞し、軽4輪の新車販売台数では2014年を除いて首位を獲得した初代N-BOX。さらにホンダ4輪車史上最速となる累計販売台数100万台を達成するという大ヒットを記録、ホンダの看板車種にまで一気に登り詰めた
2011年12月の発売直後から数多くの賞を受賞し、軽4輪の新車販売台数では2014年を除いて首位を獲得した初代N-BOX。さらにホンダ4輪車史上最速となる累計販売台数100万台を達成するという大ヒットを記録、ホンダの看板車種にまで一気に登り詰めた

 販売台数ではなく、クルマ好きホンダファンの見地からは、初代NSX(1990年~)、ビート(1991年~)、S660(2015年~)。

 特にビートとS660の2台は外せないだろう。どれもホンダらしい思い切りが炸裂したミドシップスポーツカーで、他社にはマネができない。

次ページは : 結論/ホンダが成功、失敗する時は?

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