インターネットによる広告が力を付けているとはいえ、まだまだテレビCMによる広告効果は大きい。過去を振り返ると記憶に残るものも相当数存在する。数多くのテレビCMの中から今回は80年代前半の感動的なCMを紹介!!! こりゃマジで懐かしいぜっ!!!
(※本記事は、2025年6月3日、都内の病院でお亡くなりになった故・長嶋茂雄氏の活躍を悼み、日本自動車界への貢献も踏まえて2024年8月に公開した記事を一部再編集し、再録したものとなります)
文:高山正寛/写真:トヨタ
【画像ギャラリー】ありがとう&さようなら!! 長嶋茂雄出演の[トヨタ・マーク2]のCMとマーク2画像(6枚)画像ギャラリー■野球史に残るあの名選手
1968年から2004年まで生産が続けられたマーク2シリーズ。写真は1980年から販売された4代目モデル(X50-60)。
そのCMは1982年6月、4代目トヨタ マークIIのマイナーチェンジのタイミングでオンエアされた。日本球界の宝でもある、あの長嶋茂雄を起用したCMだ。
今の若い人にはわからないかもしれないが、王貞治(現ソフトバンクホークス会長)との「ON時代」は間違いなく子供達のヒーローだった。
しかしそんな長嶋でもいつかは引退する時が来る。1974年に現役引退した長嶋はその翌年から巨人の監督に就任。しかし1980年に監督を辞任。この瞬間、多くのファンは長嶋がグランドにいない現実を叩きつけられる。そして2年後、ヒーローは帰ってきた。
■衝撃のCMを見て「なんで辞めたんだ〜」と号泣
X50型は1982年にマイナーチェンジを行いX60型に。そのタイミングで長嶋氏のCMが制作された。
4代目のマーク2はX50型だったが、マイナーチェンジの段階で型式がX60型に変更、それだけ中身の大きい変更だったが、それに相応しいCMキャラクターが長嶋だったのだ。
当時、大学生だった筆者だが、テレビを見て「えっ、長嶋?」と思った、その瞬間、あの名セリフ「力があるっていいですね」が長嶋本人の口から流れた。
そう、ヒーローには力が必要なのである(笑)。当時は解説者などをしていた長嶋だったが、販売は絶好調、「ハイソカー(もはや死語)」の代表格でもあるマークIIから颯爽と下りて来た長嶋と「ザ・ダイナミックエリート」のキャッチコピーを見て、思わず「なんで辞めちゃったんだよ〜」と号泣した記憶を今でも鮮明に覚えている。
■さらにインパクト大のCMも!
それまでの1G-E型を4バルブ化、ヤマハとの共同開発によって誕生した名器。160馬力(当時のグロス値)、ヘッドカバーの「TWIN CAM24VALVE」の文字が誇らしい。
そしてクルマの販売好調を受け、長嶋が主演するCMは何本も作られた。とくに15周年記念特別仕様車として販売された「グランデリミテッド」のCMは破壊力抜群!! だった。
マーク2から降りてきた長嶋が歩いているとどこからかボールが飛んでくる。それを軽くジャンプして捕球する長嶋、そのままボールを返した瞬間、「今、大いなる存在にラブコールが聞こえる」というナレーション。そう、まるで長嶋の球界復帰を想起させるコピーに(多分)世の中の巨人ファンは「うおおおっ」と思ったはずだ。
「帰ってこい〜長嶋〜」ではないが、名器と言われた直6DOHCエンジン「1G-GEU型」を搭載する60型はとにかく売れた。ちなみに長嶋が球界に復帰するのはそれから11年後の1993年のことである。
タレントを使うCMは今でも数多く制作されているが、長嶋が登場したこのCMだけは忘れる事が出来ないのである。









コメント
コメントの使い方ご冥福をお祈りいたします。私の知らない世代のCM、知らない世代の選手ですが、球界だけじゃなく日本中にとてつもない好影響を生んだ人物というのは知っています。
上の世代があったからこそ我々が生きられる。平和も文化経済もちゃんとある。上の世代を蔑ろにせず、語り継がれて欲しいですね。