【温故知新】ダイハツが見せた未来には懐かしい匂いがした【東京モーターショー2017】


 今年3月で創立110周年を迎えたダイハツは、新たなブランドスローガンである「Light you up ~らしく、ともに、軽やかに~」を東京モーターサイクルショーの同社ブーステーマとし、顧客ひとりひとりを照らし、「輝いたライフスタイルと軽やかな気持ちを届けたい」との思いを込めたコンセプトカーを提案した。

 それがダイハツの目指す、さらなる良品廉価なクルマ作り「DNGA(ダイハツ・グローバル・ニュー・グローバル・アーキテクチャ)」が実現した際に、展開される未来のダイハツ新ラインアップの姿を示す5台のコンセプトカーだ。

 興味深かったのは、多くのメーカーが「未来」を指し示したのに対し、ダイハツは「過去」を振り返る点に重きを置いたブース設定だったこと。

 まさに「温故知新」。東京モーターショーの会場で、華やかな次世代技術を積んだモデルのなかに、懐かしさを感じさせる旧車と、のオマージュとしてのコンセプトカーが飾られるダイハツブース。見応えがありました。

文&写真:大音安弘、DAIHATSU


■ぜひ市販してほしいダイハツ製コンパクトセダン

 メインステージにズラッと並んだ世界初披露となるコンセプトカー、中でもユニークなのが、ダイハツが最初に手掛けた小型四輪車のコンパーノをモチーフとした「DN COMPAGNO(ディーエヌ コンパーノ)」だ。

 スタイリッシュな4ドアクーペで、前席優先としたキャビンとスポーティかつ上品なインテリアが与えられている。パワートレインは、1000ccターボもしくは1200ccハイブリッドを想定している。

ダイハツのオリジナルコンパクトセダン「DN COMPAGNO(ディーエヌ コンパーノ)」。奥には初代コンパーノが展示される

 もうひとつダイハツのヘリテージを受け継ぐモデルとして日本の街角で活躍した3輪トラックの初代ミゼットのオマージュとなる商用EV軽自動車「DN PRO CARGO(ディーエヌ プロカーゴ)」。

 スクエアなボディには低床フラットフロアのキャビンが備わり、室内高を1600mm確保するなど、積載性に優れるだけでなく、車内の移動や作業もし易い空間づくりがされている。

商用軽自動車「DN PRO CARGO(ディーエヌ プロカーゴ)」。広大な荷室スペースと大きな開口部が特徴

■前後スライドドアに市販可能性はあるのか

 このほかにも、大開口の前後スライドドアを持つ軽トールワゴンの「DN U-SPACE(ディーエヌ ユースペース)」、小型クロスオーバーSUVの「DN TREC(ディーエヌ トレック)」、3列シートを持つ小型ミニバン「DN MULTISIX(ディーエヌ マルチシックス)」は、コンセプトカーといえど、デザインに現実的な部分が多く、既に市場でもニーズが高いものであるため、近い将来の製品化されることも期待できそうなだけに注目だ。

 特に「DN U-SPACE」は次期タントと見なされており、このコンセプトカーに設定された「前後スライドドア(リアドアだけでなく、助手席側の前ドアが襖のように前方にスライドする)」が次期型の市販車に搭載されるとしたら大変な事件なのだが、はたしてその結果やいかに。

「DN U-SPACE」。前ドアが前方にスライドする上に、助手席も畳まれるので乗り降りが劇的に楽になる。高齢者や障害者の介護用車両としても活躍しそう

 今回のコンセプトカーは、ミニバンタイプの「DN MULTISIX」のみが日本初公開で、その他の4台はワールドプレミアとなるので、ぜひ、ダイハツブースでチェックしてみて欲しい。

次ページは : ■「先進技術は手頃な価格で用意してこそ普及する」という哲学

最新号

ベストカー最新号

【新型プリウス デザイン判明!!】 EVスポーツで「セリカ」復活|ベストカー6月10日号

 外出自粛が続く今、自宅で紙の「ベストカー」本誌を眺めるのもいいものです。本日5月10日発売のベストカー6月10日号、注目企画はトヨタのこの先のパワーユニット戦略を暴くスクープ。水素燃焼エンジンやe-FUELの開発状況にも迫ります。  その…

カタログ