■「懐かしの変態レトロ顔」編/インプレッサカサブランカ
まずは小手調べとして「懐かしの変態レトロ顔」編である。変態レトロ顔といえば、なんといっても1998年12月に発売されたスバルインプレッサカサブランカだろう。
当時、軽自動車で人気となっていた「レトロ顔」を、何を思ったか初代インプレッサに適用。そのレトロ顔がイケメンだったらまだ良かったが、ハッキリ言って超絶ブサイクであったため、いまいち売れずに消えていったスバルの黒歴史だ。
そんなインプレッサカサブランカも、今となってはごく一部で静かな人気となり、もしかしたら中古車が150万円以上で販売されている……なんてことはなかった!(笑)
2021年6月中旬現在、大手中古車情報サイトに掲載されているインプレッサ カサブランカはわずか2台で、その価格も15万円と45万円。……これはもう相場高騰どころか「絶滅への道」を歩んでいるといえるだろう。
■「懐かしの変態レトロ顔」編/マーチボレロ
では同じくレトロ顔の乗用車であった日産マーチボレロはどうなっているのか?
初代マーチボレロは、1997年に2代目マーチ(K11)をベースにオーテックジャパンが作ったレトロ顔のマーチ。
超カッコいいとは言い難い造形だが、インプレッサカサブランカと比べれば「まあまあ見られるデザイン」ではある。
その後、3代目マーチ(K12)をベースとするボレロも2004年12月に発売され、現行K13型マーチでも、オーテックジャパンが「ボレロ」を作っている。
まぁ現行型のことはおいといて、K11ボレロとK12ボレロは今どうなっているのか?
まずK11(2代目マーチ)のボレロは全国でわずか3台! しかも激安! 具体的には39万~45万円ぐらい! これは……絶滅へと向かうコースだろう。
だが一方のK12(3代目マーチ)のボレロはけっこう数が多い。といっても全国で18台だが、この種のクルマとしては健闘している部類に入る。
しかし、相場は激安というか普通のK12マーチと同じようなもので、10万~40万円といったところ。たぶん、このままのペースで淡々と余生を過ごすのだろう。少なくとも、高騰する気配は微塵もない。
■なぜか追加された謎のセダン/エリオセダン
ならばスズキのエリオセダンはどうだろうか? スズキが2000年代に販売していた5ドアの小型ハッチバック「エリオ」に、なぜか追加された謎の4ドアセダンである。
……だが2021年6月中旬現在、大手中古車情報サイト――具体的にはグーネットとカーセンサーnetにはエリオセダンの物件は1台も掲載されておらず、ついでに言えば、両者の「カタログ」のコーナーでも存在を無視されている。涙。
「さすがにスズキエリオセダンは完全に絶滅したか……」と思っていたら、「みんなの中古車市場」というIT系の会社が運営している中古車情報サイトに、2004年式のエリオセダンが1台だけ掲載されているのを発見! そのプライスは、走行2.2万kmという超低走行物件であるにもかかわらず42万円。
……この価格を「激安」と言うべきなのか、それとも「ハッチバックのほうは20万円ぐらいが相場なのだから、セダンのほうはいちおう高騰してる」と解釈するべきなのかは、自分でもよくわからない。
だがいずれにせよ、このセダンの中古車は「超レアもの変態国産車」を探している変態さんにとっては、魅惑のチョイスなのかもしれない。
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