トヨタ アルファード
現行型アルファードは、2015年に発売された3代目。2018年のマイナーチェンジで、大人しい印象のフロントマスクから方針転換し、ヘッドランプ内をブラックアウト&細目化し、ブラック塗装とメッキをうまく組み合わせたフロントグリルとなったことで、清潔感とチョイ悪の要素が混ざった、絶妙なバランスとなりました。
これが大いに受け入れられ、人気が爆発。400万円近い高額ミニバンですが、2021年1月~8月の総登録台数は65,742台と、トヨタの利益に大きく貢献しています。
かつてはライバルであった日産エルグランドは、全高を下げて走行性能を高めたハンドリングミニバンを目指しましたが、市場に受け入れられずに撃沈。逆にアルファードは、全高を上げて、大きな四角いボディを活かしたラージミニバンへと進化したことで、人気車種となりました。
若い方にも、ファミリー層にも、ちょっと頑張れば手に入る豪華なミニバンといった位置づけで、今後もアルファード人気は続いていくでしょう。
日産 セレナ
日産のラインアップの中でノートの次に売れている「セレナ」。2019年にはミニバン登録台数ナンバー1を獲得しましたが、2020年度はライバルのヴォクシーに惜敗。2021年もアルファードの躍進によって、以前のような勢いは見られなくなっています。
現行C27型セレナが登場したのは2016年8月、e-POWERが追加されたのが2018年3月と、すでに3年前なので、そろそろフルモデルチェンジも近いと思われます。
ライバルのヴォクシーやステップワゴンとボディサイズを比較すると、全長、全幅はそれほど変わりませんが、セレナの全高が1875mmと最も高く(VOXY=1825mm、ステップワゴン=1845mm)、その分、ボディスタイルは最も四角く見えます。
そして車両価格も3車種のなかでは、最もリーズナブル(※ステップワゴンe:HEV SPADA ホンダセンシング:342万円、セレナe-POWERハイウェイスター:329万円、ヴォクシー HYBRID ZS:334万円)。
日産といえば、ノートやノートオーラなどの新型車で、特にインテリアの評判が高くなっています。次期型セレナもインテリアを中心にブラッシュアップした姿が期待できるでしょう。
ダイハツ タフト
今回ご紹介した中でも、とくにエッヂのきいた四角さをもつのが、ダイハツ「タフト」。2021年1月~8月の登録台数は、37,743台、月間平均で4717台も売れています。
角ばったボディライン、張り出した樹脂製フェンダー、垂直にちかい立ち上がりのフロントウィンドウ、まっすぐなウインドウラインなど、ゴツゴツした印象からくる「カッコ良さ」がウケている理由でしょう。ちなみに、ディーラーオプションの「メッキパック」を装着すれば、「HUMMER」のような雰囲気に仕立てることもできます。
そんなタフトの最大の魅力は、何といっても開放感あふれる「スカイフィールトップ」。採光の良さは素晴らしく、曇りの日でさえ、昼間ならまぶしく感じることもあるほど。
また、タフトは後席エリアも魅力。前後スライド機構がないものの、圧巻の広さです。5:5分割の後席シートバックを倒せば、ほぼフルフラットなスペースが誕生します。後席シートバックを倒して生まれる広い荷室と、スカイルーフトップ、そして無骨さ溢れる四角いゴツゴツしたボディ。まさに「青空SUV」のキャッチフレーズそのままのクルマです。
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他にも、ジムニーや、ジムニーシエラも、四角いクルマの代表例。四角いクルマは室内空間を広く活用できることや、エクステリアに無骨さが与えられること、そしてボディが大きいことによって「威厳」が得られること、といったことが、四角い箱型ボディの人気の理由といえます。
空力性能のよさそうな流麗なボディか、広い室内空間のほか、威厳や無骨さが魅力の四角いボディか。好みやライフスタイルによってどちらが適切かは変わってきますが、箱型ボディのブームは今後もしばらくは続きそうです。
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