ダイハツ愛がスゴイ!! 軽トラが全日本ラリーのサポートカーなんてアリ!?

ダイハツ愛がスゴイ!! 軽トラが全日本ラリーのサポートカーなんてアリ!?

 2022年から2台のコペンGR SPORTがラリーシーンを盛り上げているのをご存じだろうか? チームはD-SPORT Racing Rally Teamで、全日本ラリー選手権とラリーチャレンジに参戦。実はこのチームのサポートカーはなんとハイゼットのパネルバン。軽トラックでサポートカーとしての役割を十分果たせるのだろうか?

文、写真/青山義明
※2022年シーズンの記事です

【画像ギャラリー】ハイゼットでラリーサポートなんて超イケてる!! これがパネルバンの内部だ(7枚)画像ギャラリー

ネイキッドの積載能力に限界を感じたチームスタッフが購入

ダイハツ愛あふれる檜垣さんとハイゼット
ダイハツ愛あふれる檜垣さんとハイゼット

 ハイゼットのオーナーは檜垣智也さん。ダイハツの関連会社に勤務し、以前からD-SPORTチームに参画。当初はハイゼットではなくネイキッドで帯同していたが、荷物が増加したため、乗用車の積載能力に限界を感じ、乗り換えを検討。ドライバー装備品の置き場も必要で、チームもサポートカーの必要性を痛感していた。

 そこで檜垣さんは普通の箱バンを探したが、荷箱が付いた車両(パネルバン)の存在を知り、購入を決意。人と荷室が完全にセパレートされ、使い勝手が良さそうというのが決め手となった。

 走行距離6万km弱の中古車を見つけ、2年前に購入。そのころは新型コロナウイルスの感染症拡大の時期と重なっており、しばらくはただの通勤車として使用していたが、今シーズンからようやく全国行脚に帯同できるようになり、先日のラリーチャレンジ八ヶ岳茅野で走行距離10万kmを突破した。

チーム監督やドライバーも高評価

コペンと共にラリーチャレンジのサービスパークに佇むハイゼット
コペンと共にラリーチャレンジのサービスパークに佇むハイゼット

 D-SPORTチーム監督の殿村裕一氏は「私は商品企画部に所属しておりまして、業務上でもコペンとハイゼットの担当なのです。だからこのコンビネーションは私個人的にもばっちりです」と語る。

「このパネルバンというのは、いわゆる特装車(特別装備車)ですが、この手の車両を製造し続けることが採算的にも厳しいところがありまして。メーカーによってはもう止めてしまっているところもあり、このハイゼットが7割近いシェアを占めています。だからこの商品を守っていくことも、ダイハツの使命であると思っています。そのパネルバンが、こういったモータースポーツの現場でも活躍していると発信できるのはいいことだと思います」。

 D-SPORTチームでコペンを駆る相原泰祐選手は「ハイゼットは普段ヘルメットやレーシングスーツなどのレーシングギアや工具、そして予備のタイヤを運んでもらっていて、さらに現場ではぼくらの移動車としても使わせてもらっていて、ほんとに役立っています。

 『使えるサービスカー』というだけでなく、車両としても前後バランスが良くて、きれいに乗ると本当に気持ちよく走ってくれます。シフトフィールも良くて、意外と楽しいですよ。悪いところはなく、助かっていることしかないです」と語る。

 もちろん、軽トラックなので荷室は広大とは言えない。ただ、競技車両も軽自動車なので、タイヤサイズは15インチと小さく、予備タイヤも普通に積み込むことができるし、工具など小さいなりにもひと通り運べる。

 微笑ましいのが、ラリーの現場では一般通行車両と間違えられること。現場ではラリーと関係のない農業林業関係車も多く走行していることもあり、ラリー関係者と認識されるようにステッカーチューンを行っている。

 D-SPORTチームに帯同して日本全国チームに付いて回っているハイゼットだが、このミニマムサービスカーに興味を持つチーム関係者も多い。特にラリーチャレンジのように持ち込むものも少なく、大きな整備も不要なラリーなら、このハイゼットで十分と言える。

 殿村監督も「大きいチームはハイエースがスタンダードですが、小さいチームにはハイゼットがスタンダードとなるといいかなと思います」と語る。さらに「昨年暮の暮れに出た新型のハイゼットシリーズの車両も投入できたらとか、海外のサービスパークっぽく、パネルを開けるとそのパネルに装着された照明が灯いて車両を照らすようにできたらとかいろいろ妄想しています(笑)」とも語った。

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