梅雨も明け、いよいよ夏本番。30度をゆうに超える気温は人間だけでなく、クルマに対してさまざまな影響を与える。日常使用時はもちろん、クルマで遠出をする機会にトラブルに見舞われないためにも、整備工場に勤務経験のある筆者が夏に起こりやすいトラブルを紹介する。
文/デグナー12(Team G)、写真/写真AC
■即走行不可に!! 真夏のエアコントラブル
この時期に最も多いユーザーからの修理依頼はエアコンが効かないという症状。その主な要因はエアコンのガス不足。
エアコンガスは走行中の振動によって、微量ながら漏れているので、ガスを補充することで改善する。エアコンガスの補充費用は数千円で済むので、機械的なトラブルを疑う前に、まずは補充してみるといいだろう。
また、吹き出し口から風が出ないという依頼もある。この場合は送風するブロアモーターの故障が多い。
10万キロ超のクルマでなければ起こりにくい故障だが、ブロアモーターの交換作業は手間がかかるので、部品代と工賃がかさんでしまう。
エアコンの不調は夏に限ったものではないが、涼しい時期は気づきにくいため、夏場の修理依頼が圧倒的に多い。
エアコンガスの補充だけであれば作業時間は長くかからないが、その他の場合はクルマを預けることになるため、修理は余裕をもって依頼した方がいいだろう。旅先でエアコンが効かないなど想像しただけでもゾッとする。
■エアコンの多用でまさかの事態……バッテリートラブルに要注意
エアコンとならんで多いのがバッテリーのトラブル。バッテリー性能が落ちる冬場と違い、夏場はエアコンの多用によって電力消費が増すことが要因。
特に最近のクルマはナビやETC、ドライブレコーダー、アイドリングストップなどエアコン以外の電力消費も大きい。3年以上経過しているバッテリーはできるだけ早めの交換が安心だ。
過走行のクルマではオルタネーターと呼ばれる発電機が故障するケースも。オルタネーターで発電した電気をバッテリーに蓄える仕組みで、エンジン回転数が低い状況では発電量も落ちるため、夏場の渋滞時はエアコンの使用も相まって電圧不足に陥りやすい。
バッテリーの電圧不足の場合はジャンプスタートで始動できるが、オルタネーターの場合は一時的にエンジン始動できても、他車からの電圧供給がなくなればストップしてしまう。
応急処置が難しい部品のため、始動時のセルの動きが重い、走行中にナビの電源が落ちるなどの症状が出始めたら、早めに交換をしておいた方が安心。
コメント
コメントの使い方昔は自分で何かといじったものだが、今は購入したディ-ラですべてお任せだね
車検だけでなく1年、6ヶ月点検ともう10年になる。
お陰でひどくならないうちなのか故障もない。