■市販時期は2021年頃、1億円超で発売!!
トヨタは6月15日(金)、フランスのル・マン24時間レース(6/16(土)〜17(日)決勝)の会場において、「GRスーパースポーツ」コンセプトを公開し、市販に向けた開発に着手したことを発表した。
この車両は2018年1月に幕張メッセで開催された東京オートサロンにて世界初公開されたモデルで、公開時に「市販を目指す」と発表し、会場を沸かせたコンセプトカー。
このGRスーパースポーツコンセプトは、トヨタがFIA世界耐久選手権(WEC)に参戦しているレーシングマシン「TS050 HYBRID」とほぼ同じ主要パーツで構成されている。
実戦で鍛えられたV6ツインターボチャージャーや、トヨタハイブリッドシステム・レーシング(THS-R)を搭載。パワーユニットは、高効率のEVシステムと、希薄燃焼エンジンの組み合わせにより、究極のパワーと環境性能を両立した、次世代のスーパースポーツカーを目指して開発が進められている。
市販車開発のチーフエンジニアを務めるのは、大ヒットモデルC-HR開発主査を務めた古葉博之氏。古葉氏は今年の東京オートサロンで、
「レース用エンジンはほとんどアクセル全開か全閉でしか使われません。逆にロードカーはほとんど全開にしないので、ハーフスロットルでの排ガスを混合気の濃さや燃料を噴くタイミングなどで、細かく最適化させなければなりません。もちろん、排気系に触媒も付けますが、それでもパワーは出せます」
と、その難しさを語ってくれた。
市販予想時期は2021年頃。100〜200台前後の限定車として登場し、市販価格は1億円オーバーと予想されている。
■それはそうと、今年のル・マンの日程は?
トヨタは2016年のル・マン24時間レースで、トップを快走しながらゴール3分前に無念のリタイア。雪辱を果たすべく望んだ昨年(2017年)は、レース開始後10時間で2台が故障や事故でリタイア、残る1台もシステムトラブルで54位という結果に終わっている。
「思いっきり走らせてあげられなくてゴメン……」
「トヨタは、速いマシンはつくったが、ル・マンを24時間走りきれるマシンは出来ていなかった」
昨年、そう語ったのは毎年現地まで応援に駆けつけるトヨタ自動車代表取締役社長、豊田章男氏。なりふり構わず優勝を獲りにきたトヨタは今年、F1王者のフェルナンド・アロンソを擁立してレースに臨む(8号車)。今年こそ「忘れもの」を取り返していただきたい。というか、さすがにそろそろ1回くらい勝っていただかないと、見てるこっちの寝覚めが悪い。
今回のル・マン24時間レースは、GAZOO Racingが24時間オンボード映像を配信。決勝の模様をリアルタイムでお届けする。
レース日程(配信時間)6/16(土) 22:00〜6/17(日) 22:00。なりふり構わないトヨタの本気を見届けよう。
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