2023年5月4日、富士スピードウェイで開催されてスーパーGT第2戦GT300クラスは56号車「リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R」が優勝した。超絶アタックの決勝を振り返る。
文:ベストカーWeb編集部/写真:SPS-J、塩川雅人(ベストカー Web)
■ライバルを寄せ付けないスーパーアタック
予選ポールポジションで迎えたスーパーGT第2戦富士。ポールポジションが4年ぶりというのも驚きだが、このラウンドでとにかく「乗れていた」のがJ.P.オリベイラ。
2022年シーズンまではQ1を担当することが多かったオリベイラだが、名取鉄平が加入した今季はQ2の担当となった。名取がQ1を突破してオリベイラが上位を押さえるというストラテジーが富士ではピッタリとハマった感じだ。
決勝スタートドライバーはオリベイラ。序盤から大幅リードで完全逃げ切り体制。路温とヨコハマタイヤのマッチングがバッチリで、グリップ性能が長く保つスペックがこの逃げ切りをもたらせたようだ。
オリベイラは規定周回数の上限ギリギリまでリードを築き、名取鉄平にバトンタッチ。予選からのグレートドライブを完結したその表情はどこか優しげだった。
■僚友の24号車にまさかの悲劇が
今回のKONDOレーシングは非常に高いポテンシャルを持って富士に臨んでいた。GT300はもとよりGT500の24号車も予選を手堅くまとめて5位からスタート。決勝レースペースも悪くなく2回目のピットストップを終えて3位を走行していた。
しかし、残り10周を切った頃に24号車はGT300のバトルに巻き込まれる形で右フロントを破損。カナードが取れてしまっただけに思えたが、実際はラジエターが破損する大ダメージを負ってしまいリタイア。
トップを快走するGT300の56号車とは対照的な結果に「いやぁ、なんとも言えないよね」と近藤監督も苦笑せざるを得なかった。
56号車は(GT300の周回で)80周目に2号車を追い抜きトップ浮上。名取鉄平がチェッカーフラッグを受けてGT初優勝を飾った。オリベイラと名取のコミュニケーションは密接で、チームにとっても大きなパワーとなっているようだ。
日産・自動車大学校の学生、そして日産ディーラーのプロメカニックも参加する日産メカニックチャレンジがサポートする56号車。学生やメカニックのモチベーションを大きくする結果となった。
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