カローラスポーツの登場から2カ月が経過し、8月には1.2Lターボ車にiMTと呼ばれる6MT車も追加設定された。
そして2018年9月4日、このカローラスポーツをベースとしたワゴン版、新型カローラツーリングスポーツの欧州仕様に関する概要がトヨタから発表された。
これは紛れもなく日本の次期カローラフィールダーにあたるモデルとなるが、その日本仕様の詳細に加え、新生フィールダーには“隠し球”の投入が濃厚との情報を独占入手! なんと往年のカルディナ GT-FOURに匹敵するスポーツワゴンが追加設定されるという。
文:ベストカーWeb編集部/スクープ取材班
写真:編集部、TOYOTA
欧州仕様で新型カローラフィールダーのフォルム判明!
カローラツーリングスポーツは、言うまでもなく日本仕様の新型カローラフィールダーとなるモデル。10月に開催されるパリモーターショーで世界初公開されるが、カローラにとってセダンのアクシオ、そしてワゴンのフィールダーは“本流”でもあるだけに、注目のニューモデルだ。
今回発表された情報でサイズを紐解くトピックが、ホイールベース2700mmという値。従来型のフィールダーと比べると100mm長く、ベースとなるカローラスポーツより60mm長い。
その他のスペックは明かされていないものの、このホイールベース拡大と併せて全長も4500mm程度にストレッチすることから、従来のフィールダーよりひと回り大きいワゴンとなる。サイズ感としてはスバル レヴォーグに近く、全長のみ若干短いといったイメージだ。
また、全幅もカローラスポーツ同等となるため、フィールダーとしては歴代初の3ナンバーワゴンとなる見込み。
サイズ拡大の賛否はさておき、その恩恵でスペースユーティリティも向上。
前後座席乗員間の距離を表わすカップルディスタンスは928mm、そしてワゴンの本分でもあるラゲッジルーム容量は598Lと、従来型フィールダーの407L、レヴォーグの522Lをも上回る大容量となっている(※各容量はドイツ自工会が定めたVDA法で測定されたもの)。
そして、欧州仕様が搭載されるパワーユニットについても今回の発表で明かされた。
パワーユニットは全部で3種類。カローラスポーツと同様の116psを発揮する1.2L直4ターボエンジン、システム出力122psを発揮する1.8Lハイブリッド、この2つに加え、新たにシステム出力180psの2Lハイブリッドがラインナップに加わることがトピックとなる。
これらはあくまで公表された欧州仕様のデータだが、本誌スクープ班は次のカローラフィールダーに用意される“隠し球”に関する情報を掴んだ。
フィールダーの隠し球はGT-Four級のターボ
先述の隠し球とは、歴代で初めてターボエンジンを搭載した本格的スポーツグレードが新型フィールダーに追加設定されることだ。このグレードはフィールダーだけで、アクシオには追加される予定はなく、大きな差別化となる。
カローラのワゴンといえば、1982年に日本国内で初めて登場した初代E70系から現行の3代目カローラフィールダーに至るまで、スポーツモデルらしいグレードの設定はなかった(※唯一の例外は3代目E100系のマイチェン時に登場した4A-Gエンジン搭載のBZツーリング)。
トヨタのスポーツワゴンというと、4WDではかつて販売されていたカルディナの2代目GT-Tと3代目GT-Fourが思い浮かぶ。
各々260psを誇った直4、2Lターボの3S-GTEを搭載していた。それにFRでは280psを発揮した直6、2.5Lターボの1JZ-GTEを搭載していたクラウンエステートアスリートとマークIIブリットiR-Vがあったくらい。
トヨタのワゴンラインナップは現行カローラフィールダーのみで、欧州から逆輸入していたアベンシスは2018年4月で販売を終了している。
現在、国内市場ではステーションワゴンカテゴリーは縮小傾向にあるものの、スバルが長年の主力モデルだったレガシィツーリングワゴンの後継車としてフルタイム4WDターボ専用モデルのレヴォーグ(1.6L&2L)を誕生させてきたように、ステーションワゴンとフルタイム4WDターボの需要は引き続き一定数あるとみていいだろう。
コメント
コメントの使い方