アルファード/ヴェルファイア統合への布石とエスティマ消滅

アルファード/ヴェルファイア統合への布石とエスティマ消滅

 衝撃的なニュースが入ってきた。

 高級ミニバンとして人気を博しているアルファード/ヴェルファイアが、2020年からトヨタ全店舗扱いになるという。さらに驚きなのは、その販売店統合時期に合わせて、あの「ミニバンブームの火付け役」とも言えるモデルが生産終了するとのこと。

 以下、毎日多くの新車販売店を回り、「生」の新型車情報を届けてくれる、流通ジャーナリストの遠藤徹氏に伺った。

文:遠藤徹


■2019年12月まででアルファード/ヴェルファイア各専売制を廃止

 トヨタは2019年いっぱいで(つまり2020年1月から)アルファード/ヴェルファイアの販売店を、従来の「専売」から「併売」に切り替える予定、とトヨタ各ディーラーに通達がありました。

こちらはアルファード。現行型のデビューは2015年1月。2017年12月にマイナーチェンジでフロントマスクをド派手に変更し、姉妹車のヴェルファイアよりも売れるようになった

 現在、アルファードはトヨペット店、ヴェルファイアはネッツ店の専売車種ですが、これを2020年1月から、アルファードはトヨペット店とトヨタ店、ヴェルファイアはネッツ店とカローラ店という各2系列で併売車種とする方針です。

 さらに2025年までには、両モデルとも全4系列店の併売となり、この時点で(ヴェルファイアというブランドを消滅させるか、グレード名に落として)アルファードへ一本化する見込みです。

 これまでのコンセプトは、アルファードが「一般的なファミリーユース」、ヴェルファイアは「ヤングファミリー向けでファッショナブルな仕様」というふうにユーザー層を区切っていましたが、次期型で一本化する場合はどちらかのコンセプトを引き継ぎ、それに合わせたグレード構成になる可能性が強いです。

 1モデルに統合する時期は、2022年あたりに予定されているアルファード/ヴェルファイアのフルモデルチェンジ時と思われます。

 このような併売化は、2021年頃に世代交代するヴォクシー/ノア/エスクァイアにも同様に適用されそうです。

 こちらも車名統合され、「ノア」が存続となる見込みです。

こちらはヴェルファイア。2018年10月にアルファードとともに一部改良を受け、オプション設定や一部安全装備などが見直された

■エスティマは2019年12月にモデル廃止

 上記施策を受けて、エスティマが2019年12月をもってモデル廃止となるもようです。

現行型エスティマ。2006年1月のデビューなので、約13年間フルモデルチェンジなし。次期型を開発している…という情報もいっさい入っていない。一世を風靡したモデルだけに、車種消滅は悲しい…

 現在エスティマはトヨタ店とカローラ店の併売車種ですが(そしてトヨペット店とネッツ店では取り扱っていませんが)、2020年初めにトヨタ店は「アルファード」、カローラ店は「ヴェルファイア」をそれぞれトヨペット店、ネッツ店との併売に切り替えることで、エスティマの生産終了をカバーする見込みです。

 エスティマは1990年に「天才タマゴ」というキャッチコピーで初代がデビューし、大ヒット。2000年に2代目、2006年に現行型である3代目へとフルモデルチェンジしましたが、次期型の開発にまつわるニュースは途絶えていました。

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

不死鳥のごとく蘇る! トヨタS-FR開発計画は再開していた! ドリキンこそレジェンドの土屋圭市さんがトヨタのネオクラシックを一気試乗! GWをより楽しく過ごす情報も満載なベストカー5月26日号、堂々発売中!