2022年8月末にK13型4代目マーチの生産終了から早2年が過ぎたが、次期マーチの動向はいまだ明らかなっていない。しかし、その一端は覗かせてくれている。次期マーチはどうなっているのか、最新情報をお伝えしよう。
文:ベストカーWeb編集部/写真:日産自動車、ルノー
■日本のマーチはいつ出るのか?
2022年8月31日、日産自動車は「マーチ」の国内販売を終了すると発表、8月末に日本向けの生産を終え、12月末に販売終了となった。次期マーチはどうなるのか、日産から正式なアナウンスはいまだにない。
とはいえ、2024年3月25日に日産が発表した経営計画「The Arc」において公開された、今後登場するであろうクルマのシルエットが映されたティザー動画。このなかに、生産終了となったマーチによく似たコンパクトカーの姿があった。
そのシルエットを見ると、ミニとよく似た丸目ヘッドライトが見える。これには見覚えがある。そう、2022年1月に日産が発表した2030年に向けたロードマップ「Alliance 2030」のなかでも、次期マーチを示唆するティザー映像が公開されていた。
その時の映像に映っていた丸目ヘッドライトのクルマとほぼ同じだったのだ。当時の計画では欧州仕様のマイクラ(K14型)の後継としてCMF-BEVプラットフォームをベースとするBEVを欧州で販売する、としていた。
そんななか、欧州で2017年3月に発売されたK14型マイクラ(欧州名)は2023年7月に販売を終了、これで欧州仕様、日本仕様ともに販売終了となった。
【画像ギャラリー】新型マーチは可愛らしい丸目ライトで日産復活の先鋒となるか?(5枚)画像ギャラリー■BEV、ルノー5の兄弟車として登場!
2024年に入り新型マーチ登場の現実味が帯びてきた。2024年2月、ルノーがジュネーブショーにて新型ルノー5 E-Tech electric(ルノーサンクEテックエレクトリック)を発表したからだ。
この新型ルノー5はルノー、日産、三菱アライアンスが開発したBEVプラットフォーム、AmpRスモール(CMF-BEV)を使った初めてのコンパクトBEV。2024年5月末から欧州で受注が開始され、今秋からデリバリーが始まっている。
まさに新型マーチを待ちわびている人たちにとっては朗報! ひと足お先に登場した、この新型ルノー5のパワートレーンを新型マーチに採用される可能性が高いからだ。ちなみに2024年10月15日から開催されるパリモーターショーに出展予定のルノー4(キャトル)はクロスオーバーSUVとなる見込み。
新型ルノー5のボディサイズは全長3920×全幅1770×全高1500mm、ホイールベースは2540mmと、全長3950×全幅1695×全高1495mm、ホイールベース2550mmの現行ヤリスに比べ、全幅が75mm大きいものの、全長と全高、ホイールベースはほぼ同じサイズだ。
新型ルノー5に搭載されるBEVのパワートレーンは、3種類用意され、70kW仕様が94ps/215Nm、90kW仕様が118ps/225Nm、110kW仕様が148ps/245Nm。一充電あたりの航続距離(WLTP)は300km(アーバンレンジ40kWh)~400kW(コンフォートレンジ52kW)。
新型ルノー5の価格は2万4900ユーロ(403万3800円、1ユーロ162円換算)スタート。ルノージャポンは日本導入を検討しているとのことで期待して待っていよう。
この新型ルノー5が市販されることで、次期マーチ(マイクラ)BEVがいつ発売されるのか期待が高まる。
新型マーチBEVのパワートレーンの詳細についてはまだ明らかになっていないが、30kWh前後のバッテリーを搭載し、モーターは80ps/25.0kgm程度、サクラよりも一充電あたりの航続距離が長い300km程度を目標に開発されていると思われる。
予想価格は280万~350万円。新型マーチBEVの発売は、025年の早い時期にコンセプトカーが初披露され、2026年冬に発売される可能性が高い。
丸目となるのはほぼ確実だが、どんなエクステリア、インテリアになるのか、最新情報が入り次第お届けしよう。
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コメント
コメントの使い方内装の作り方や足の味付けはルノーうまいですから、日産が変なプライド出さずに協力してもらって開発費抑え、
比較的安価でオシャレなコンパクトBEV、として歴史あるマーチが復活すれば、じゅうぶん商機あると思います。