【270馬力のヤリスGR-4 カローラGRスポーツ発売】トヨタGR怒涛の新車攻勢!!

 トヨタは、スポーツ性の高いモデルの開発を担う社内カンパニー、GAZOO RACING(ガズーレーシング)が手がける3つのGRブランドのうち、GRスポーツ(GR SPORT)のラインナップ拡大に積極的だ。

 GRスポーツは、エンジンやトランスミッションなどに手を入れることはなく、ボディの補強やサスペンションのチューニングでオンロードでの走行性能を高めるのが狙い。

 これまで、GRスポーツにはスポーツモデルの86からノア/ヴォクシーのようなミニバン、ハリアーのようなSUV、エコカーのアクアまで9車種に設定されてきた(GRは2車種、GRMNは2車種)。

 近々では2019年10月15日にコペンGRスポーツを設定。その発表から3日後の10月18日にはC-HRのマイナーチェンジと同時にC-HR GRスポーツを発売。

 そして2019年12月5日、トヨタモーターヨーロッパは2020年1月に欧州でカローラスポーツGRスポーツを発売すると発表した。日本では2020年夏頃になる見込みだ。

 こうしたGRスポーツのほかにも、2020年2月に発売予定の新型ヤリスには1.6L、直3ターボ(270馬力と予想)のヤリスGR-4が設定される。

 当初、2019年11月17日から開催されるラリーオーストラリアでプロトタイプが初公開される予定だったが、森林火災の影響で発表は中止。12月4日にトヨタ公式You Tubeにてティザー動画がアップされた。

24秒間のヤリスGR-4のティザー動画

 正式発表は、2020年1月の東京オートサロンで公開される可能性が高い。 発売は、2020年8月になる見込みだ。

 盛り上がりをみせるトヨタGRブランド。今後どんなクルマがデビューするのか? 今わかっていることすべてをお伝えしよう。

文/ベストカーWEB編集部
写真/ベストカーWEB編集部
CGイラスト/ベストカー編集部

【画像ギャラリー】これまで販売されたGRMN車種の凄さ


GRMN、GR、GRスポーツという3つのブランド

モリゾウこと豊田章男社長の肝いりで始まったGAZOO RACINGが担うスポーツブランド、GR

 まずは、GRブランドを知るうえで重要な、3つに分かれているブランドについて説明しておきたい。

 トヨタは新しいスポーツブランドとして「GR」を2017年9月17日に発表した。GRとは「GAZOO Racing(ガズーレーシング)」の頭文字で、トヨタ自動車本体にある社内カンパニーのひとつ。

 モータースポーツ活動と、それとリンクしたスポーツ性の高いモデルの開発を担う社内カンパニーだ。

 GRブランドのテーマは「すべての人に、スポーツカーのある楽しさを」である。目的に応じてチューニングのレベルは3段階設定されているものの、デザインテイストは共通で、イメージの統一が図られている。

 具体的には、「ファンクショナル・マトリックスグリル」を採用したフロントフェイスや“非日常的な華やかさ”を追求したスポーティなインテリアが特徴となっている。

 GRはこれまでのスポーツコンバージョン車シリーズ「G’s」に代わるもので、GRMN/GR/GRスポーツと3ブランドに細分化している。

 最高峰に位置するのが「究極のスポーツモデル」の「GRMN」。走りの味を追求するために専用エンジンが与えられ、限定生産となる。

 さらにその下にはドライブトレーンにも手を加えた量産型スポーツモデルの「GR」があり、操る喜びを日常的に実感できることを目指している。

 そして、最近急速にその数を増やしているのがエントリークラスで「拡販スポーツモデル」という位置づけの「GRスポーツ」。専用デザインに加えてボディとシャシーにファインチューニングを施している。

 これらに加え、ノーマル車のユーザー向けに「GRパーツ」も用意。好みに応じたドレスアップを楽しむことができる。

最近、急速に増えているのがエントリーモデルであるGRスポーツ

2019年10月15日発売/コペンGRスポーツ

フロントマスクはGRのアイデンティティである「ファンクショナル・マトリクス・グリル」が採用され精悍さが増したコペンGRスポーツ

 次に、最近リリースされたコペンとC-HRのGRスポーツを紹介しておこう。2019年10月15日に発表されたコペンGRは、ダイハツとトヨタ GRカンパニーの間で初の協業となったもので、車両開発をダイハツで行ない、GAZOO Racingの開発実験ドライバーの意見を反映したモデル。

 画期的なのは、ダイハツとトヨタの全チャンネルで販売されることだ。両販売店で売られるクルマはバッヂも含めて共通。

 エクステリアでは、水平基調のフロントグリルと空力を意識した角ばったフロント&リアバンパーが特徴だ。どこか愛嬌のあるコペンが一気に精悍になった印象である。

 インテリアではGR専用の自発光式3眼スポーツメーター、ピアノブラック調センターコンソール、レカロシート、MOMOステアリングホイールなどに目がいく。

 足回りはスプリングやショックアブソーバーを最適化するなどサスペンションを刷新し、専用のBBS製鍛造16インチアルミホイール(タイヤはブリヂストンPOTENZA RE050A 165/50R16)も標準装備。

 「しなやか」「ちゃんと動く足」「動かない目線」をモットーに、前後足回りのスプリングは既存のスポーツグレード「S」やノーマルコペンより柔らかくしてあるそうだが、その分、専用開発のKYBのダンパーでしっかり動きをコントロールするというコンセプト。

 さらに専用に追加したフロア下のフロントブレースやセンターブレースなどの補強パーツが効いていて、ボディ剛性がノーマルとは段違いだという。

 試乗した自動車評論家、小沢コージ氏は、

「足がちゃんと動くし、タイヤがあらゆる領域でちゃんと接地してる感じ。実際、走り味は発進直後から全然違って、乗り心地はもちろんステアリングフィールが一段上質に変化した」と絶賛。

 注目の価格はCVTモデルが238万円、5速MTモデルが243万5000円。コペンローブSと比べると、CVT車で29万円高、5MT車で32万3000円高という価格差(※コペン GRスポーツのMT車は「フロントスーパーLSD」が標準装備)。

2019年10月18日発売/C-HR GRスポーツ

19インチホイールを履いているにもかかわらず、上質でしなやかな乗り味だったという

 続いて2019年10月18日に発売されたC-HR GRスポーツ。マイナーチェンジモデルチェンジ後のスタンダードモデルは、ダンパーがザックスから日立製となり、キュッと締まった感じから乗り心地志向となった。それに対してGRスポーツは、ブレース、スタビライザーが追加され、足回りを変更し、タイヤは18インチから19インチにアップされた。

 注目の走りについて、試乗した清水草一氏は、

「ノーマルもGRスポーツもしなやかで適度にスポーティな走りという方向性はまったく同じだが、ノーマルよりもGRスポーツのほうがしなやか。嫌な路面からの突き上げなしに19インチを履きこなすというのはノーマルより高級な乗り味だ。これ以上スポーティにして質感を維持するにはさらにコストをかける必要があるだろうから、いい落としどころではないか」とこれまた絶賛。

 エクステリアではヘッドライトとリアランプの意匠が変更され、フロントマスクはGRのアイデンティティである「ファンクショナル・マトリクスグリル」が採用され、精悍さが増した。 

 C-HRの価格帯は240万~309万5000円。マイナーチェンジ前の同グレードと比べると、STが6万7593円のアップ、G-T、S、Gが1万1556円のアップ。

 一方、 GR SPORTSは、1.2LターボのS-T GR SPORTSは273万2000円。1.8LハイブリッドのS ”GR SPORTS”は309万5000円となっている。

 価格差は1.2LターボのSTとST”GR SPORTS”、1.8LハイブリッドのSとS”GR SPORTS”ともに36万5000円となっている。

 注目の6速iMTは1.2LターボのS-T、G-T、S-T”GR SPORTS”に設定されており、CVTに比べ3万3000円安となっている。

カローラスポーツ GRスポーツは2020年夏日本発売

カローラスポーツに設定されるGRスポーツは2020年夏頃に日本発売となる見込み

 さて、今後、どのようなGRの新規モデルが発売されるのだろうか? まずは、カローラスポーツのGRスポーツだ。2020年1月から欧州で発売され、日本では2020年夏頃に発売される見込み。同じ時期にマイナーチェンジ後のプリウスをベースにしたプリウスGRスポーツが設定されるという情報も入ってきている。

 カローラスポーツGRスポーツのフロントマスクは、「ファンクショナル・マトリクスグリル」は採用されておらず、ダーククローム仕上げの専用フロントグリル、専用ロアスカート、専用18インチのアルミホイール、サイドロッカーパネル、ディフューザー、ツインテールパイプなどを装備し、スポーツハッチに仕立てられている。

 インテリアはGRスポーツ専用の黒と赤のステッチが配され、ブラック&グレーのファブリックのスポーツシートを採用したほか、オプションでフルレザーが用意される。

 欧州仕様のカローラGRスポーツのパワートレーンは、1.8Lハイブリッドと、2Lのハイブリッドが設定されるが、日本仕様はノーマルのカローラスポーツハイブリッドと同じ1.8Lハイブリッドがラインナップされるだろう。

こちらはタイで発表された新型カローラアルティスのGRスポーツ。アグレッシブなフロントマスクがカッコいい。これが日本で販売されるカローラセダン&ツーリングのGRスポーツの顔になる可能性が高い

ヤリスGR-4はどうなる?

2020年2月に正式発表される新型ヤリス
ティザー動画に写っていたヤリスGR-4のフロントの一部分
ティザー動画に写っていたリア、サイドの一部分

 ヤリスGR-4は、2019年11月17日のラリーオーストラリアでプロトタイプが発表される予定だったが、森林火災の影響でラリー自体の開催が中止になったことからヤリスGR-4の発表も中止になった。

 その後、トヨタは2019年12月4日に公式You TubeでヤリスGR-4のティザー画像をアップした。

 この映像を見て疑問に思った人は多いハズだ。そう、2020年2月に発売される新型ヤリスは、欧州仕様も含めて全車5ドアボディになる。

 ところが公開されたヤリスGR-4は3ドアで、ノーマルのヤリスとは別モノのワイドボディだ。ホイールベースの短縮や補強などもされるからGR-4専用開発と考えていい。

 注目は搭載されるエンジン。現在のヤリスWRカーは4気筒エンジンだが、ヤリスGR-4は専用開発の1.6L、直3ターボエンジン。そのスペックは270ps/350Nmになると予想されている。

 駆動方式はもちろん4WDで、ターマックだけでなく、グラベルでの旋回性能を高いレベルまで上げるためにヤリス専用に開発されたものだ。

  ヤリスGR-4は、2020年1月10日から開催されるオートサロンで公式発表される可能性が高い。価格の発表は2月以降になる見込みだが、同時に事前予約が開始される。

 ただ従来のGRMNと異なり、限定車ではないという情報が入ってきており、納車が始まるのは2019年8月以降になるとのこと。気になる価格は350万~370万円と予想。

 またベース車には現行ヴィッツ同様、GRスポーツとGRが設定されるが、こちらは1.5LのNAエンジンを搭載する。

クラウンGRMNはどうなった?

開発が一時的に凍結されてしまったクラウンGRMN(ベストカー予想CG)。その走りの性能は高そうなだけに非常に残念!!

 注目を集めていたクラウンGRMNだが、中断、凍結……、表現はいろいろとあるのだが、完全に中止となったということではなく、当面は開発をストップし、具体的な投入計画は白紙に戻す、ということになったらしい。

 開発の現場では非常に前向きに進められ、実際、現行型クラウンの開発過程ではGRMNを念頭においた企画が進行していた。

 しかし、新型に切り替わって1年を過ぎたクラウンだが、トヨタ上層部の判断としては販売的に”厳しい”と見ているようなのだ。

 基準車が必ずしも大ヒットとはいえない状況のなか、あえてスポーツ性能を高めたGRMNモデルを投入しても販売的に苦戦を強いられると見て投入を見合わせるという。

 クラウンGRMNは基準車にはない422ps/61.2kgmを発揮する3.5L、V6ツインターボエンジンを搭載。

 さらに高めたシャシーチューニング、ボディ剛性アップなどにより、ベンツのAMGモデルやBMWのM5のような本格的Dセグメントスポーツサルーンを目指したモデル。

 クラウンの持つ基本プラットフォームのポテンシャルの高さをベースにすれば、ハイレベルのスポーツサルーンが完成することは間違いない。

 ただ、価格的には1000万円をオーバーすることになり、レクサスモデルとの価格バランス、また欧州スポーティサルーンとの価格面での競争力などを考えると「難しい」との判断になった模様。

 ただし、完全に開発を中止したのではなく、現段階では中断とのことなので、再開に期待をしたい。マークGRMNは完売するなど引き合いがあるのも事実で、クラウンでも実現される可能性はある。

 また、こちらもかねてから情報のあるC-HR GRMNは開発は続行されているという。こちらもニュル仕込みでそもそものポテンシャルが高いシャシーも特徴。

 価格についてもクラウンのような超高価とはならず、頑張れば手の届く1台になりそうだ。

RAV4 GRスポーツは鋭意開発中!

TNGAによりノーマルでも評判が高い走りのよさがGRスポーツになることで、さらに上質でしなやかな乗り味になりそうだ(ベストカーが製作した予想CG)

 現行型RAV4はオフロード性能の高さをアピールしているが、GRスポーツではあえてオフロード性能を犠牲にしてもオンロードでのフットワークを高めることでノーマルシリーズとの差別化を明確にする。

 最低地上高はあえて下げ、オフロードイメージのブラックのフェンダーモールは、ボディ同色のオーバーフェンダーのようなデザインとすることで大きく外観の雰囲気は変わる。

 GRカンパニーではすでに開発に着手しているという情報で、再来年の2021年の市場投入を目指しているという。

 一方、日本国内では2019年3月にデビューしたばかりだが、北米では2018年12月より発売されていて、2022年秋にはマイチェンが予定されている。

 現在RAV4は販売的には絶好調ということもあり、トヨタ本体ではマイチェン後のモデルにGRスポーツを設定するべきであるという意見もあり、そうなるとGRスポーツ投入時期が若干後になる可能性もある。今後の情報を注視していきたいと思う。

スープラGRMNは2021年後半デビュー!

GRMNモデルになって過激な走りになるのか、楽しみだ(ベストカーが製作した予想CG)

 そのほか、トヨタはすでにGRスープラにもGRMNを設定することを公表している。早ければ2021年に登場しそうだ。

 あと気になるのは、2018年秋に公開され、2019年1月の箱根駅伝でも走ったセンチュリーGRMNは2台存在するが、これは市販化はされないもよう。

2019年1月の東京オートサロンに出展された漆黒のセンチュリーGRMN。箱根駅伝バージョンは純白で両モデルともナンバー付きだったが市販化はないもよう

 最後にもう1台。WECに参戦しているTS050で得られたノウハウをフィードバックしたGRMNスーパースポーツが登場する。

 2019年6月、トヨタ GAZOO Racingは、トヨタ自動車のプレスカンファレンスにおいて、WECに2020年から新設される「ハイパーカー」カテゴリーに今回の「GRハイパースポーツ」をベースにしたレーシングカーで参戦することを発表している。

 そうした経緯から「GRハイパースポーツ」も2022年度中のデビューも予定されているということなのだが、一部ではすでに優良顧客に向けた案内も始まっているという。

 それにより初期ロットの国内割り当てぶんについてはすでに枠が埋まっており、抽選により購入者を決定することになりそうだという。

 価格についてはまだ確定していないということなのだが、「2億~3億円程度」になることは確実。

 デビューは2023年1月の東京オートサロンの頃か。世界にGRの存在感をアピールする、超本格派のロードゴーイングマシンが姿を現わす日も近い。

市販開始は2022年度中と予定されている。価格については決定しておらず、2億円とも3億円ともいわれているが、それでも購入希望者は多く、すでに初期生産分は「完売」状態だという(上記画像2点はベストカー予想CG)

【画像ギャラリー】これまで販売されたGRMN車種の凄さ

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