信頼できる筋から超弩級の情報が入ってきた! トヨタが2026年に純ガソリンエンジンのミドシップスポーツを発売する計画があるというのだ。それは、つまりMR2の復活。日本国内専売で、最後のエンジンスポーツとなる!!
※本稿は2023年10月のものです
文/ベストカー編集部、写真/TOYOTA、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2023年11月10日号
■なぜ今「MR2」なのか!?
2012年の86、2019年のスープラに続き、今度はMR2が復活する。2026年の発売を目指し、開発プランが立ち上がったのである。
なぜ今、MR2の復活なのか? まずはその経緯から説明していこう。
トヨタのGAZOOレーシング(GR)カンパニーには今、ある問題意識がある。GRヤリスの話題性が日本で高まらないというものだ。
GRヤリスは昨年WRCでチャンピオンを獲得。今年も連続王座を確実にしながら、その効果が国内の販売面にあまり出ていない。
半導体不足をはじめとする諸問題で生産が滞っているという事情はあるものの、思ったほど需要が伸びていないとGRカンパニーでは見ているようだ。GRカローラも追加したが、計画台数がもともと少なく、カンフル剤にはなっていない。
そこで立ち上がったのがこの計画。打ち上げ花火的に話題性の高いモデルを用意し、注目を集めようというものだ。
ベースはGRヤリスではなく、そのハイパフォーマンス版であるGRMNヤリス。
GRMNヤリスは車両価格約732万〜847万円で500台限定というスペシャルモデルで、徹底的な軽量化と各部の強化を実施。標準モデルのほかラリーパッケージ、サーキットパッケージを用意するなど、とことん走りにこだわったクルマだ。
当初、エンジンをミドに搭載するGRMNヤリスのさらなるスペシャル版を開発するという企画だったが、経営陣は、それではインパクトに欠けると判断したという。
往年のプジョー205ターボ16やルノー5ターボ、あるいはクリオ(日本名ルーテシア)V6を彷彿させる2BOXタイプのスーパーミドシップというわけだが、エンジンの搭載位置は変わるものの、2BOXの基本デザインが同じではGRMNヤリスとの差異がわかりにくい。
つまり、興味を持つのはマニアに限定されるという危惧があったようなのだ。
その判断も確かにわかる。担当などは和製クリオV6を見てみたいと思うが、それはコアなクルマ好きの気持ち。もっと一般的なクルマ好きの興味を惹く必要がある。
■試作車のテストは始まっている
そこで方針を転換し、出てきたプランが見た目にもわかりやすいミドシップスポーツ、MR2の復活なのだ。同じ1.6Lの過給エンジンということもあり、イメージは初代AW11型の現代版。トヨタファンやトヨタの過去をよく知るインフルエンサーにアピールできるミドシップスポーツということである。
海外ではGRMNヤリスのミドシップ版のほうがインパクトは強いかもしれないが、部品の供給に限りもあってグローバルで売るほどの台数は作れない。また、そもそもの企画の狙いがGRヤリスの国内でのイメージアップということもあって、復活MR2を日本市場専用に作るという方針になったようだ。
エンジンはG16E-GTS型直列3気筒1.6Lインタークーラーターボ。
状況に応じて直接噴射とポート噴射を使い分けるD-4STシステムを採用する最新ユニットで、現在最も高出力のGRカローラで304ps/37.7kgm。このMR2後継では320ps/40.0kgm以上を狙ってくるだろう。マイルドハイブリッドも含めて電動化はない。
実は、当初の計画だったGRMNヤリスをベースにした2BOXタイプの試作車はもう完成しており、走行テストが始まっているという。
その後、デザインの方向性が変わったことで試作車も作り直す必要が生じているはずだが、トヨタにとって久しぶりとなるミドシップスポーツのテストは順調に進んでいると思われる。
まだ開発は始まったばかりでスペックの予想は難しいが、情報では「初代AW11型の現代版」という表現がなされていることからもわかるとおり、コンパクトなサイズになることは確実。
とはいえ、かつてのMR2の時代とは求められる性能や法規対応の種類もレベルも異なるから、ボディサイズや重量を同じように作るのは不可能。しかし、そのスピリットは継承するということだろう。内外装のデザインに、かつてのMR2へのオマージュが込められる可能性も高そうだ。




コメント
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インディアン嘘つかない
MRってのはトラクションが最大になる事が一番の利点であり、リヤヘビーになるから操作性は前後重量バランスが半々のFR(或いはそれベースの4WD)に劣るんだよ。
だからFRで受け止めきれない(ホイールスピンを起こすような)大出力エンジンが載ってないと無意味。
室内の大部分をエンジンが占めて熱もこもり、操作性も劣るのではな。
無いな。
欧州での急激なEV化を見ても今さらICEの新型車を出すのはバカげてる。
仮にエンジン付きPHEVで出しても高価格でとても買える代物ではないだろう。
ちなみに、GRヤリスが売れない原因は単にカッコ悪いから。
いくら早くてもデザインが破綻してるクルマは欲しくない。
MR2はモビリティショーのFT-Se風のEVで出ると思っていましたが、そちらは庶民用で、
まさかの純エンジン高性能車としても市販予定とは。HVですらないと断言は嬉しいですね。
G16Eは素晴らしい心臓で伸びシロも大きいので、A110の1500万円モデルすら運動性で上回りそうですね。