スバルからの国内市場向け新車が、しばらく出ていない。
2018年7月にフォレスターが新型へ切り替わって以来、新型車の国内投入はなし。北米市場でレガシィ(セダン)とアウトバックをそれぞれ発表したものの、日本市場への投入は来年以降になる見込みだ。
「スバルは日本市場を見限って、アメリカや中国市場ばかり重視するようになってしまったのか…」という印象を受けるかもしれないが、いやいやそんなことはない。
2020年には(アウトバックも登場予定だが)スバルの国内市場を支える大黒柱といえる3台のフルモデルチェンジが控えている。
本企画ではそんな新情報をお届けします。
文、写真:ベストカー編集部
ベストカー2019年9月10日号「日本の新車SCOOPモーターショー」より
■スバル国内販売の中心的存在が新型へ
2020年、スバルの主力モデルが相次いでフルモデルチェンジする。WRX STI&S4とレヴォーグの3車だ。
逆コの字型のLEDが配されるヘッドランプが3車共通のアイデンティティとなり、大きく膨らんだ前後フェンダーと全体的にシャープな「ダイナミック×ソリッド」と呼ばれるデザインが特徴。
エンジンはすべて水平対向4気筒ターボで、WRX STIが伝統のEJ20ターボから直噴のFA20ターボにスイッチされ、S4とレヴォーグが新開発の1.8Lと1.5Lのダウンサイジング直噴ターボとなる。
2Lターボは320ps/45.0kgm、1.8Lターボは270ps/35.0kgm、1.5Lターボは150ps/25.0kgmあたりのスペックとなりそうだ。
この新開発ダウンサイジングターボはエンジンブロックの小型軽量化や燃焼効率の向上など最新技術を投入。単に排気量を下げるだけではなく、まったく新しいエンジンに生まれ変わることになる。スバル車共通の課題ともいえる実用燃費をどこまで向上させられるか、そこも注目ポイントとなる。
■最先端の安全技術を装備
また、変わるのはエンジンだけでなく、現行インプレッサから始まったスバルグローバルプラットフォーム(SGP)を採用する。インプレッサやフォレスターなどの上質な走りでも証明されているとおり、SGPの実力と性能の余裕は相当なもの。走りのクォリティは大きくアップするはずで、これは大きな武器になるだろう。
■現行型スバルWRX STI、S4、レヴォーグ、VIZIV写真ギャラリー
トランスミッションに関しては、WRX STIは6速MTを継続採用。主戦場であるニュルブルクリンク24時間レースを戦ううえでも必須で、2ペダル仕様の設定はなさそうだ。一方、WRX S4とレヴォーグは現行型と同じくCVT専用となるが、よりリニアな走りを可能とするスポーツトロニックの進化版が採用される。
先進安全装備のアイサイトも進化型を採用する。各種のレベルアップとともに、日産プロパイロット2.0で始まった条件付き手放し運転を可能とする仕様に仕上げてくるのは間違いない。また、注目は現行型には設定のないWRX STIにもアイサイトが装着されることで、その点でも大幅な進化といえそうだ。
なお、ボディサイズは現行型と同じレベルをキープするといわれており、全長4600×全幅1800×全高1480mm前後(WRX S4)となりそうだ。
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