お客さまは神様!? 納品先のモヤモヤ
配送先ではトラブルというよりも、腑に落ちないモヤモヤとしたことがけっこうありました。
店舗配送は基本的に付帯作業が当たり前です。サービス精神旺盛な日本人が育んできた商慣習ですから、私もトラック業界に入りそういうものだと思って行なってきました。それでも、そこまでドライバーがやるべきなの? と疑問に思うことがあります。
夜間配送でしたので無人の店舗に納品する場合が多かったのですが、なかでも少しでも置き方が違うとすぐクレームを入れてくる店舗というのがあります。
商品ごとに仕分け、その商品が並ぶ陳列棚の前に置いてくることを指定する店舗は多いですが、それプラス商品を積み上げる高さまで指定してくる店もまぁまぁあります。すぐクレームを入れてくる店に多いのがこの高さまで指定してくるところです。
ドライバーはなにもべらぼうな高さまで積み上げるわけではないです。申し送りが不十分だったケースもありますが、私も普通の取りやすい高さで置いてきたのにクレームを入れられた経験が何度かあります。
そのクレーム内容を聞き及んだところ、ひとえにパートのおばちゃんが取りやすいからだそうです。
私見ですが、付帯作業の指示が多い店舗はフランチャイズ店に多い気がします。FC店の店員はお疲れ様と缶コーヒーくれるような良い人の場合と、うるさ方の場合と2極化していた印象があります。
話は変わりますが、ドラッグストアの店舗配送では、開店前の店前に置配するという形態がありました。ある日、私が行った店舗で納品した商品に盗難があったようで、嫌疑がかけられ上司に事情聴取されたことがあります。
けっきょく嫌疑は解けましたが、納品方法が変更となりました。しかし、店内納品というカタチは講じられず、開店時間にあわせた時間指定が設けられました。
時間指定ってルートドライバーとしてはけっこう厄介な存在で、他にも何店舗も回らなきゃいけないので非効率なルートを強いられ、このような朝指定のケースは長時間拘束されます。
やむなき理由で時間指定はしかたないと思いますが、おいそれと設定するのはやめていただきたいというのがルートドライバーとしての本音ではないでしょうか。
近年、お役所指導のもと運送会社と荷主間で、長時間労働の温床であるトラック運転手の手待ち時間・荷待ち時間を減らそうという働きがあります。時間外労働の上限を定めた運送事業者の働き方改革も間近に迫ってきました。
理解ある荷主のもとではそういったムダな時間が削られていくことを信じたいですが、店舗などが着荷主の場合はどうでしょうか。納品ルールは基本的に各店舗がいいように設定しているケースが多いです。
ルートドライバーの視点から見てきた感じ、小口配送の現場までそうした理解が波及するにはまだまだ時間がかかりそうです。
【画像ギャラリー】店舗配送はかなり大変なんです!! ルート配送ドライバーの実態(5枚)画像ギャラリー