2024年1月12日(金)~14日(日)、幕張メッセで開催されている東京オートサロン。各メーカー、各ショップ、各ブランドが魅力的なコンセプトカーやカスタムカーを出展しているが、毎年意欲的なコンセプトモデルを投入するスズキブースがなんだかおとなしい。あれ? 今年は特になにも出さないのかな…? と思ってよく見てみたら、ブースの奥になんと世界初披露車が。これ、新型スペーシアギアですよね? ね? ね??
文、写真/ベストカーWeb編集部
■何を言っているのかよくわからない(いやわかるが)説明
幕張メッセの東ホール、トヨタ、スバルの並びに位置するスズキブース。スズキといえばこうしたイベントごとに積極的なメーカーで、機会があれば意欲的な市販前提車やコンセプトモデルを提案してきた。
今回は事前アナウンスもおとなしめで、いやまあ日本自動車界、年末からいろいろあったしな…と納得しかけていたところで、ブースの奥を見てみると一台の参考出品車が。
ああ、スペーシアギアか、なるほどなるほど、よく売れているしな、…と、ここまで考えて「あれ?」と気がついた。
たしかに先代型までのスペーシアにはアウトドア仕様の「スペーシアギア」が先代仕様で2018年から設定されており、好評を博しておりました。しかしスペーシアは昨年(2023年)11月にフルモデルチェンジを実施して3代目へ移行。ノーマル仕様とカスタム仕様は用意されたが、「ギア」は設定されず。登場時期も未定となっていた…はず……。となるとこれは……?
説明員に「これ、新型(現行型)スペーシアをベースにしたスペーシアギアですよね?」と聞いてみると「ええと…このクルマは、あくまで参考出品車の【スペーシア パパボクキッチン】という、父と子のアウトドア、という提案を込めたコンセプトカーです」と、何を言っているのかよくわからない(いやわかるのだが)説明をしてくれた。
もちろん世界初披露、ワールドプレミア車であり、詳細なスペックはいっさい公表されなかった(資料配布もなし)。東京オートサロンの公式サイト紹介文にも説明はなく、「公道走行不可」、「販売不可」としか書かれていない。しかし、どこからどう見ても新型スペーシアだし、どう考えても次期型スペーシアギアだ。
なるほど……スズキは「もうすぐ出る」「そのうち出す」と言われるようなクルマを、しれっとモーターショーやオートサロンで参考出品車として出展することがある。そこでの「ウケ」を調査して、その後の生産体制や開発リソース(パーツや小変更などの)を決めることがある。
今回の「スペーシアパパボクキッチン」も、どう見ても市販前提車であり(完成度がめちゃくちゃ高い)、スズキとしては「もうすぐこういうクルマを出しますのでよろしくお願いしますね」というメッセージなのだ。たぶん。
実際のところスズキ関係者に話を聞くと、「あそこまでやるかどうかはわかりません」とのことで、たしかに出品車は専用の外板パーツが数多く取り付けられており、内装も大変に凝ったつくり。
どうやらスペーシアギアは、現行型にも近い将来、無事設定されるようだ。大変楽しみに待ちたいし、スズキはこういう仕掛けを、今後とも続けてください。うれしいビックリでした。あと、新型スペーシアギアの発売時期が決まったら教えてください。はい。
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