東京モーターショーに新車ゼロ! トヨタの異例な展示ブースが話題沸騰だ。
2019年10月25日から11月4日まで開催される「東京モーターショー2019」では、各メーカーの目玉となる様々な新車が出展。ホンダの新型フィットやスバルの新型レヴォーグなど2020年にも登場する「市販前提車」が注目を集めている。
そうしたなか、異彩を放つのがトヨタだ。豊田章男社長が、「このトヨタブースには、1年以内に発売するクルマはありません」と宣言したとおり、市販前提車が1台も展示されない異例のブース展開となっている。
しかし、トヨタにも当然、2019年から2020年にかけてデビューする新車は存在する。いや、それどころか、Tjクルーザーやランドクルーザーなど国産メーカーでも随一の大物新車が間もなくデビューを控えている。
なかでも注目度が高い“大物”が、これから紹介する4台だ。
文:遠藤徹
写真:TOYOTA、編集部/CG:編集部
【画像ギャラリー】来年登場! 大物新車 Tjクルーザー 大解剖!!
TjクルーザーはHV!! 2020年6月にも発売
Tjクルーザーは「東京モーターショー2017」に参考出品した提案型SUVのプロトタイプ。市販バージョンは2020年6月頃にもデビューする方向でスケジュール調整を進めている。
積載性の良さにこだわったSUVテイストのミニバンで、これに近い現存モデルは三菱のデリカD:5だ。最近の上級SUVはゴージャス&スポーティな傾向を強めているが、このモデルはバン的な道具としての使い勝手を重視して開発している。
エクステリアデザインは、両側スライドドアの直線的なボックス型ボディシェルでフロントマスクは大型ハニカム的逆台形グリル&エアダムスカートに幅広のメタル板を両側に配置し、ワイルド感を強調。
専用のアルミホイールも幅広スポークのデザインで個性をアピールしている。
室内は、助手席側が前後シートはフルフラットになり、約3メートルの長尺物も積載可能。この状態で床面にもなる背もたれの背面やデッキボードには、フックやタイダウンベルトなどで荷物を固定するためのポイントを数多く設置していろいろな荷物の積載を可能としている。
また、後ろのドアをスライドさせて横からの荷物の出し入れもできる。運転席の後ろの席は座面を前方に立てると、買い物した荷物を置くスペースができる仕組み。バックドアはルーフ側まで開くことで積載性を向上させている。
主要サイズは、全長4300mm、全幅1775mm、全高1620mm、ホイールベース2750mm、2列シート5人乗り。この他、別バージョンとして3列シート6~7人乗り車を設定する可能性もある。
パワーユニットは、2LハイブリッドでFF、4WD、CVTの組み合わせ。車両本体価格は300~450万円程度の見込み。月販1000台程度と少なめの計画になりそう。
【証言:首都圏トヨタ店営業担当者】
これまで扱ったことのない新規モデルだから売ってみないと分からない面がある。
ただ、三菱のデリカD:5は比較的人気の高いモデルだから、トヨタ全店が売り出せば、大化けする可能性もある。SUVの新しいコンセプトとしてマーケットに浸透できるかも知れない。
ロッキーのトヨタ版! 新型ライズも発売秒読み
2019年11月5日に発表、発売する新型コンパクトSUVで名称は「ライズ」。ダイハツからのOEM供給モデルでダイハツブランドの車名は「ロッキー」。
対抗モデルはスズキのクロスビーで、ボディサイズは全長3995mm、全幅1695mm、全高1620mm、ホイールベース2525mm。
エンジンは、1Lターボを搭載。最高出力&トルクは98ps/6000rpm、14.3kgm/2400~4000rpm。生産立ち上がりは11月末、納期は12月下旬と見込まれている。
(※「ベストカーWeb」調べ。スペックは「東京モーターショー2019」出典のダイハツ 新型SUV公表値)
【証言:首都圏カローラ店営業担当者】
まだ受注開始したばかりで受注はぼちぼちの状態。マーケット評価を正確に把握できる状況ではない。今のところ最上級グレードでFF(前輪駆動車)が半分以上を占めている。
納期は2020年初めにずれ込んでいる。
コメント
コメントの使い方