国内流通22台!? 日産フィガロを狙うならいまがチャンスか
続いて、1991年2月に販売開始された日産フィガロだ。フィガロは、パイクカーシリーズの第3弾となるモデル。パイクカーとはレトロ調や先鋭的など一般のクルマとは違う尖ったデザインを採用したクルマのことで、日産は1987年にBe-1、1989年にパオ、そして1991年にフィガロが販売された。
初代マーチをベースとしたフィガロは当初8000台の限定生産の予定だったが、希望者が殺到し限定2万台まで増やし、抽選で購入者を選ぶというちょっと変わった販売方式が採られた。
フィガロのキャッチコピーは「東京ヌーベルバーグ」、直訳すれば、東京から始まる新しい波。人気刑事ドラマの主人公の愛車として、またお笑い芸人バナナマンの日村勇紀さんがグルメツアーの相棒として愛用しているフィガロ。一体どのような魅力があるのだろうか。
フィガロは2ドアのオープンカーで、ピラー部分を残して、布製のルーフ部分だけが開閉する。搭載されるエンジンは最高出力76ps、最大トルク106Nmを発生する1L直列4気筒ターボで、3速ATが組み合わされている。
発売後フィガロをはじめとしたパイクカーは中古車の専門店が存在するほど人気を誇った。中でもフィガロはイギリスで爆発的なヒットとなり、多くの中古車が海を渡ってイギリスに嫁いで行ったのは有名な話だ。その台数は数千台とも言われており、日本国内よりイギリスのほうが多いかもしれない。
登場から30年が経過したフィガロの中古車は、現在約22台流通していて、平均価格は約186.5万円となっている。3カ月前の2021年11月の時点では平均価格は約165万円、流通台数は約18台だったので、流通台数は増加、それに伴い平均価格も上昇している。約2年前の時点では、中古車は約47台流通していたので、半分まで減ってしまった。当時の平均価格は約103万円だったので、1.8倍まで値上がりしている。
フィガロの中古車の価格帯は約99万〜約341万円。2年前にみられた50万円以下のクルマはなくなり、最安値の中古車でも100万円を超えそうな勢いとなっている。中古車相場が上昇した理由は、流通している中古車のほとんどが全塗装済やレストア済というクルマばかりだから。
年式が進んだことで、これまではレストア前の中古車もあったが、現在はほとんどがレストア済の中古車となったことで中古車相場が上昇しているのだ。しかし、ウカウカしていると100万円台を超えて、200万円でも手に入らないなんてことになりかねない。
ラシーン、フィガロともにすでに20年以上が経過したネオクラシックなクルマ。これから手に入れて長く付き合っていくには、面倒を見てくれる主治医となる整備工場を見つけることが大切だろう。
年式の新しいクルマに比べると、トラブルも多くなる。そういったときにしっかりとメンテンスしてくれる主治医がいれば、安心して維持することができる。こういった情報はオーナーたちのSNSなどでも調べることができるので、先輩ユーザーの知恵を拝借したい。こういったことが旧車ライフをより楽しく充実させてくれるのだ。
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