レトロなデザインとポップな色遣いで街中を走っていてもひときわ目立つSUVといえばトヨタFJクルーザーでほかにない。今でも根強い人気があるSUVだ。
見た目はパイクカーのようでもオフロードを走らせれば高いポテンシャルを持っているので、ヘビーなマニアからも絶大な支持を受けている。見た目とのギャップも魅力的だ。
そのFJクルーザーも2018年1月に生産終了となり、手に入れるためには中古車で買うしかなくなってしまった。
中古市場で流通しているタマ数、中古相場を調査すると同時に、今度の動向についても予想してみた。
文:萩原文博/写真:TOYOTA、平野学
【画像ギャラリー】今後確実に値上がりするFJクルーザーファイナルエディション!!
日本発売前は並行モノが高値で販売された
FJクルーザー
販売期間:2010年12月~2018年1月
新車価格帯:324万~349万2720円(2018年1月時点)
エスティマ、マークXの生産終了がアナウンスされ、車種統合のウワサも噴出しているトヨタ。RAV4をはじめ、C-HRやハリアーといったSUV系の車種が好調にもかかわらず、2018年1月に販売終了したSUVがある。それが今回紹介するFJクルーザーだ。
FJクルーザーは海外市場向けのモデルとして開発され、2006年から北米、2008年にはメキシコや中国で販売されたミドルサイズSUVだ。
丸目のヘッドランプ、フロントグリルの中央に輝くTOYOTAエンブレム、そしてホワイトルーフは名車FJ40型ランドクルーザーをオマージュしたもの。
また、両側大開口観音開きドアを採用した個性的なスタイリングでヒットモデルとなった。北米市場で高い人気を誇るいっぽうで、日本仕様が発売されないことから、海外仕様車を日本に並行輸入し、高値で販売されるようになるほどの人気となった。
そうした影響もあり、日本でFJクルーザーは2010年11月25日に発表され、12月4より販売開始となった。
走りは本格オフローダー
FJクルーザーはプラットフォームにフルフレーム構造を採用し、車両全体の高いねじりや曲げに対する剛性を高め、強度と耐久性を確保。また、高い衝突安全性能とともに、オンロードでの静粛性も実現している。
搭載されているエンジンは最高出力276ps、最大トルク380Nm(38.8kgm)を発生する4L、V型6気筒DOHCの1種類で、吸・排気バルブの開閉タイミングを最適に制御するDual VVT-iを採用。10.15モード燃費は8.4km/Lという燃費性能を実現。
そして駆動方式は2WDと4WD走行を切り替えられるパートタイム式の4WDシステムを採用。オフロードパッケージにはリアデフロックを標準装備し、砂地などで片輪が空転しまった場合には駆動力を両輪に同等に配分し高い悪路走破性を実現している。
また、シート表皮には防水・撥水ファブリックシートを採用しており、水着やウェットスーツを着たままでも使用可能。フロアデッキカーペットには清掃しやすいラバー調素材を採用するなどタフギアに相応しいユーティリティの高さを誇っているのが特徴だ。
さらにオプションで、前後左右のショックアブソーバーに中間ユニットを介して、対角線に連結し、相互の作動差に応じて、最適な補助減衰力を中間ユニットが付加するX-REASやオフロードなどでスリップして、グリップが回復するまで空転した車輪にブレーキをかけ、残りのタイヤに駆動力を配分するアクティブトラクションコントロールを設定するなど、本格オフローダーらしさもうかがえる。
それでは、絶版車となり、中古車でしか手に入らないFJクルーザーの中古車事情を見てみよう。
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