あえて“非スイスポ”の条件で100万円切りのMT車を探したら……CR-Zの前期型がイチ推しだった!!

あえて“非スイスポ”の条件で100万円切りのMT車を探したら……CR-Zの前期型がイチ推しだった!!

 100万円前後でスポーティなMT車を選ぼうと思ったら多くの人がスイフトスポーツを思い浮かべるだろう。それはそれで納得できる話なのだが、スイスポ以外にも100万円前後で購入できる穴場車種は存在する。スイスポに負けないコスパを発揮するMT車をご紹介。

文:デグナー12(Team Gori)/写真:写真AC、マツダ、ホンダ、日産

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■Z33、RX-8、CR-Zの3台が狙えるがイチ推しはCR-Z

後期型のRX-8は台数も少なく高値安定で狙うなら前期型
後期型のRX-8は台数も少なく高値安定で狙うなら前期型

 ”非スイスポ”で探した安価なMT車はフェアレディZ(Z33)、RX-8(前期)、CR-Z(前期)の3車種。この中でZ33は比較的高めで、100万円以下なら走行距離の多い個体を狙うことになる。RX-8はRX-7ほどではないにしろ、ロータリーエンジンの特性を理解している販売店でないと購入後のリスクが高い。また、どちらも改造された個体が多いのも特徴だ。

 その点でいえばCR-Zは年式相応に走行距離こそ多くても、ていねいに扱われた個体を見つけやすい。一方で中古車相場は下落傾向で、スポーティカーの高騰が続く昨今では珍しい例といえる。イチ推しはCR-Zだ。

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■中途半端なキャラクターだがその分相場は安い

CR-Zはハイブリッドスポーティカーのパイオニア的存在だった
CR-Zはハイブリッドスポーティカーのパイオニア的存在だった

 CR-Zは新車の販売台数が伸びず、一世代限りで生産終了したことからもわかるように、人気があまりなく、相場が安い。発売当初はハイブリッドのスポーティカーとして注目されたものの、1.5Lのエンジンに組み合わされるモーター出力は14馬力程度。現在のフィットHVと比較すると出力は2倍程の差がある。

 また、名称やボディ形状からかつてのCR-Xをイメージした人も多いはず。CR-Xはショートホイールベースの軽量ボディに1.6LのVTECエンジンを搭載し、ジムカーナやサーキットで戦闘力の高さを存分に発揮した。CR-ZはCR-Xの後継車ではないとされているが、市場では比較されることが多く、パワー面、重量面でも厳しい評価だった。

 また、ハイブリッドのバッテリーもニッケル水素で、現在主流のリチウムイオンと比べると旧式と言わざるを得ない。初期のハイブリッドシステムゆえに実際の燃費も16~20km/lで、その他のハイブリッドカーと比べると燃費性能も見劣りするところが今一つ人気がでなかった理由だろう。

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■買いやすい前期型でドラテクを練習しよう

2ペダルATの普及で純粋なMT車は希少な存在だ
2ペダルATの普及で純粋なMT車は希少な存在だ

 とはいえ、この類のクルマの中では燃費は優秀。年式も新しく、トラブルも少ない。また、タイヤサイズも16インチと昨今のスポーティカーとしては小径。そういう視点でみると、CR-Zは今の時代に低コストで乗れるドラテク練習車となり得るではないだろうか。パワーにこだわらなければドレスアップも含めてカスタムベースとしても悪くないはず。

 実際、前期型の中古相場も走行距離10万キロオーバーで30~60万円、10万キロ未満でも70~100万円と現実的(AT車なら更に安くて台数も多い)。86とBRZが高値安定を続ける今、この価格帯は魅力的だ。今後は他のスポーティカー同様、25年ルールなどの影響で高騰していくとすれば、今が安く乗れるタイミングなのかもしれない。

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