2024年11月5日から8日にかけて、アメリカ・ラスベガスで開催される世界最大規模のアフターパーツトレードショー「SEMAショー」。このSEMAショーに向けて、トヨタの米国部門が、GRカローラの「中身」をGR86に移植するプロジェクトを進めていることが明らかとなった。
GR86の中身がGRカローラになれば、伝説のラリーカー「トヨタ・セリカGT-FOUR」の現代版といってもよいだろう。もしかしたこのプロジェクトは、セリカGT-FOUR復活の狼煙なのか!??
文:立花義人、エムスリープロダクション/写真:TOYOYA
【画像ギャラリー】GRセリカ爆誕か!?? 改造のベースとなった「GR86」をギャラリーでチェック(12枚)画像ギャラリー米国トヨタと地元のチューニングショップとの共同プロジェクト
米国トヨタとチューニングショップ「エヴァーシブ モータースポーツ」の共同で進められているという今回のプロジェクト。GR86の「ガワ(車体)」に、GRカローラのパワートレーン、駆動系等を載せたラリーマシンを製作する様子が、世界的に有名な自動車活動家、フォトグラファーであるラリー・チェン氏が自身のYouTubeチャンネルで公開された。
ラリー・チェン氏は過去にもGR86をベースに自宅の工房で製作した「GR86 DAILY DRIFTER」などをSEMAショーで披露しており、手掛けているエヴァーシブ モータースポーツもGR86のシャシーを使用したパイクスピークの参戦車両を担当したことがあるとのことで、このシャシーには精通しているようだ。
動画では、イメージとしては1990年代にWRCで活躍したセリカGT-FOURラリーカーへの敬意を表したような一台だと紹介されている。
GRカローラのパフォーマンスが最大限発揮できるように製作
ご存知の通りGR86はFRレイアウトであり、エンジンは2.4Lの水平対向4気筒をフロントミッドに縦置きにしている。一方のGRカローラは4WDで、エンジンは1.6Lの直列3気筒ターボを横置きというレイアウトだ。
エンジンの気筒数が減り、排気量も少ないのでスペースがありそうなイメージだが、フロントにドライブシャフトが存在しエンジンの搭載位置もずれるため、実際にインストールするにはかなり多くの加工が必要となる。リアデフについてはマウントを製作するだけでそのままGRカローラ用を移植できたようだ。
GRカローラのドライブトレーンをなるべく活かし、そのパフォーマンスを最大限発揮できることを意識して製作されたとのことだが、ボディサイズの違いからくるシャフト類の調整にはかなり苦労しただろう。
第2弾となった動画では、GR86には存在しないインタークーラーを前置きにするためパイピングをワンオフで製作する工程や、ECUにはモーテック製を採用することも紹介されている。キャビンスペースに張り巡らされたロールケージや、ホワイトに塗装された外板、FIA公認のラリーシート、ポリカーボネート製のスライドウインドウが装着されたドアパネルなど、ラリーカー完成に向けた準備が着々と進められている様子がわかる。
コメント
コメントの使い方S耐で色々試していたノウハウを活用してるんだと思います。
セリカはボンネット低くできる新赤ヘッド(2L四気筒ターボ)にGR-FOURの組み合わせが濃厚と書かれていましたが
GR86ボディでのこういった形を今のタイミングで出してくるとなると、心臓はG16Eと赤ヘッドの両者ありえる?