2019年10月の登録台数を見ると、小型トールワゴンのトヨタルーミーが6962台を登録して、登録車(小型/普通車)の3位になった。姉妹車のタンクも5420台を登録して5位に入っている。
驚くべきことにノートやアクア、ヴィッツといったベストセラーコンパクトを抜いて3位、5位になったというのは凄い。
ルーミー&タンクはフロントマスクなどが部分的に異なるものの、基本的には同じクルマだ。
そもそもダイハツが開発したトールをトヨタにOEM供給したのがルーミー&タンク。この2車種は取り扱う販売店が異なり、ルーミーはトヨタ店とカローラ店扱い、タンクはトヨペット店とネッツ店扱いとなっている。さらにスバルにもOEM供給され、ジャスティとして販売されている。
【ルーミー四兄弟の内訳】
ルーミー=トヨタ店/カローラ店扱い
タンク=トヨペット店/ネッツ店扱い
トール=ダイハツ扱い
ジャスティ=スバル扱い
そこで、なぜルーミー&タンクがこれほどまでに売れたのか? 売れた理由を探るとともに、2列シート5人乗りを用意するシエンタと徹底比較。
はたしてルーミー&タンクはシエンタよりいいのか、モータージャーナリストの渡辺陽一郎氏が解説する。
文/渡辺陽一郎
写真/ベストカーWEB編集部
【画像ギャラリー】トヨタルーミー&タンク、ダイハツトール、スバルジャスティの見分けは付くのか?
ルーミーとタンクを合わせると1万2382台で1位のカローラを上まわる!
ルーミーとタンクはフロントマスクなどが部分的に異なるものの、基本的には同じクルマだ。そこで両車の登録台数を合計すると1万2382台に達した。
この両車を合計した1万2382台は、2列5人乗りもラインナップするシエンタの9302台を上まわるのはもちろん、登録車の1位になったカローラの1万1190台を上まわることになり、カローラよりも1192台多い台数になる。
ちなみにルーミー&タンクの直接のライバルは、スズキソリオだが、2019年10月の販売台数は2627台(対前年同月比77.1%)で登録車17位と伸び悩んでいる。
ルーミー&タンクは、ダイハツから供給を受けたOEM車だ。 トヨタはトヨタ店/トヨペット店/カローラ店/ネッツ店という異なる販売系列で売るための「姉妹車」も用意される。
ルーミーはトヨタ店とカローラ店、タンクはトヨペット店とネッツ店扱いという違いがある。
本家のダイハツブランドでもトールを販売しており、2019年10月の登録台数は2071台であった。トールは、トヨタのルーミー&タンクに比べると大幅に少ないが、軽自動車を中心とするダイハツの小型車では、トールの録台数が最も多い。
トールは標準グレードと、カスタムグレードの2種類ラインアップしているが、トールの標準グレードはトヨタ車でいうとタンク顔、カスタム系はルーミー顔となる。スバルにOEM供給しているジャスティはその逆で標準グレードがルーミー顔、カスタム系がタンク顔になる。
2019年10月の登録車販売台数4位のプリウスを含めて、登録車ランキングの1~5位をトヨタが占めている。
トップ10車には、アルファード、アクア、ヴォクシー、ヴィッツも入ったから、トヨタ以外は6位の日産ノートだけだ。
そして2019年10月の1~5位には、比較的コンパクトな車種が多い。カローラセダン&ツーリングは3ナンバー車になったが、全長は4400mm以下だから、相変わらずボディがコンパクトなことに変わりはない。
■2019年10月登録車販売台数
1位:カローラ/1万1190台(129.5%)
2位:シエンタ/9302台(94.5%)
3位:ルーミー/6962台(108.1%)
4位:プリウス/6898台(78.5%)
5位:タンク/5420台(96.2%)
6位:ノート/5263台(54.0%)
7位:アルファード/5130台(88.2%)
8位:アクア/4967台(47.7%)
9位:ヴォクシー/4394台(56.1%)
10位:ヴィッツ/4383台(73.8%)
コメント
コメントの使い方