マツダの4WDが優れた性能を持っていることは、ほとんど認知されていない。というのもマツダ自身、今まで積極的にアピールしていなかったからだ。なぜか? 旧体制時代に聞いてみたら「雪道を走れるのは当たり前だからです」。しかも新型コロナ渦もあり、何年も雪道試乗会を開いていなかった。認知されていないのは無理ない。そんなことから6年ぶりのマツダで雪道です。
文:国沢 光宏/画像:ベストカーweb編集部
【画像ギャラリー】性能テストなのに出来が良すぎて思う存分楽しんじゃったよ!(20枚)画像ギャラリー6年前よりも圧倒的に進化! つい楽しくなっちゃったよ……!
今回の試乗車はCX-80。6年前はCX-5やマツダ3といったFFベースの4WDだったけれど、FRベースになった。改めてマツダ4WD(マツダはAWDと言っているけれど一般的に使われる4WDにします)の特徴を紹介しておくと、他社より明らかに進んでいるのがセンサーを使った総合判断だ。4輪に付く精密な車速センサーで微妙な滑り始めまで検知して路面のミューを判定する。
さらに気温センサーで凍っているか解ります。ワイパーが動いているかどうかを加えることで、雨とドライと雪道を判定出来る。勾配やGセンサーにより前後左右の限界Gも推定できるから、その時の路面でのクルマが持つ駆動性能をフルに発揮できる。
高い性能を持つ4WDだったのだけれど、6年前の時点でブレーキ制御や、攻めた走りは苦手としていた。滑る前に制御するからだ。
例えば右輪がアイスバーン。左輪舗装路面だったとしよう。雪道じゃよくあるケース。6年前のマツダは、ABSを雪道に合わせていた。なるほど急ブレーキ踏んでもハンドル修正することなく減速する。
しかし舗装路面に合わせれば、少しハンドルを右に修正しなければならないが、短い距離で止まれるのだった。当時のマツダはドライバーの技量に頼ることを是としなかったワケです。
今回試乗したCX-80は、そんな路面でフルブレーキすると、少しハンドルで修正しなけばならないが(誰にでも出来るレベルです)、圧倒的に短い距離で止まれるようになっていた。
また、滑る前に速度を落としていた制御も、アクセルを積極的に踏めば多少の滑りを容認するようになっており(トラクションコントロイールをカットすると一段と滑る。笑)、楽しめるようになっている。
試乗のためクローズドされたコースで振り回してみたら、素晴らしい! FRベースの4WDの良さがキチンと出ており、ハンドル切ると素直に向きを変え、そこからアクセル踏めば後輪+前輪に駆動力を伝えるため曲がりながら加速していく。
クルマの性能を確認するための試乗会なのに、ついつい楽しんでしまったほど。マツダの4WDを買ったら、ぜひ雪道を走ってみて欲しいと思う。
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コメント
コメントの使い方先代のエスクード(TD型)に乗っていたけれども、同じFRプラットフォーム(Fストラット、Rマルチリンク)の4WD。ABS以外はなんの電子制御もないセンターデフLSD(またはデフロックorスーパーローデフロック)に21世紀のクルマなのに油圧パワステだったが、まさにFR型4WDで、オンでもオフでも雪でも氷でも自由自在に走れた。
電子制御でごまかすよりもっと基本を磨いて欲しい。
CX-60が発売されて2年以上経つが、制御面で全く進化していない。マツダのAWD買ったら雪道走れ?冗談でしょ!
CX-60で散々に言われたネガを2年掛けて潰しただけあって、80は良いですよ
マツダの初期型は冒険あるけど、80は新型なのに改善型でもあって良いとこ取りです。