2019年に国内向けの生産が終了し、グローバルでも2021年に生産終了となった三菱のクロカンSUV「パジェロ」。いまも復活を望む声が多い三菱の名車だが、残念ながら、復活に向けた具体的な動きは、いまのところ見られない。
ただ、本家「パジェロ」ではないが、これでいいので国内に導入してほしいというモデルをバンコク国際モーターショー2025でみかけた。かつて日本でも「チャレンジャー」として販売されていた「パジェロスポーツ」だ。
文:吉川賢一/写真:MITSUBISHI、エムスリープロダクション
【画像ギャラリー】やっぱり日本にも欲しいぞ!! バンコク国際モーターショー2025に出展されていた、三菱「パジェロスポーツ」(13枚)画像ギャラリーパジェロの名に恥じない、大迫力のミドルクラスSUV
三菱「パジェロスポーツ」は、かつて「チャレンジャー」として日本でも販売されていたミドルサイズSUVだ。日本ではパジェロのプラットフォームをベースとした初代モデル(1996年~2001年)のみで販売終了となったが、ピックアップトラックの「トライトン」をベースにした2代目以降も、海外ではパジェロスポーツのほか、モンテロスポーツなどの名で、ASEAN地域を中心に、世界各国で販売されている。
現行モデルは2015年に登場した3代目で、2019年のビッグマイナーチェンジでフロント周りやインテリアをブラッシュアップ。最新の2025モデルではさらに、装備面を充実させたうえで価格を抑えた新グレードの「プライム」が投入された。
そんなパジェロスポーツだが、かつて日本で販売されていたころは、ボディサイズがパジェロよりもひと回り小さく、全高もやや低められていたことで、「ちょっと都会派のクロカンSUV」というキャラクターだったように記憶しているが、バンコク国際モーターショー2025で筆者がみた印象は「デカい」。
カタログ上のボディサイズは全長4840mm×全幅1815mm×全高1835mm、ホイールベースは2800mm、最低地上高は218mmだが、迫力のあるフロントフェイスや、大型タイヤ、高い全高などによって、大迫力のミドルサイズSUVとなっていた。
ただ、インテリアはモデルの古さが目立つ印象
インテリアに関しては、運転席には8インチカラーLCDデジタルメーター、センターにはApple CarPlayやAndroid Auto 対応の8インチ液晶ディスプレイを装備し、ワイヤレスチャージャー、後席向けの12.1インチルーフモニターなどのデジタルデバイスが装備されているが、全体的には2015年デビューというベース車の古さは目立つ印象。シルバーメッキやピアノブラックの加飾や本革素材の投入も最小限で、「質実剛健」ともいえるが、アウトランダーPHEVに代表される昨今の三菱車のインテリアと比べて、少々寂しく感じた。
シートレイアウトは、乗車定員2-3-2の7人乗り。ベンチタイプの2列目シートは6:4分割が可能となっており、3列目シートは前方床下へ折りたたんで格納することができる。2列目シートをチップアップし、3列目を床下格納してしまえば広大な荷室空間となり、さまざまな用途に対応することができるだろう。
パワートレインは、排気量2.4Lの直列4気筒ディーゼルターボエンジンに、6速ATの組み合わせだ。最高出力184PS、最大トルク430Nmを発揮し、燃費性能も15.2km/L(プライム、2WD)と優秀。ステアリングホイールにはパドルシフトも備わっている。
運転支援システムも、アダプティブクルーズコントロール(ACC)や、前方衝突軽減ブレーキ、マルチアラウンドモニター、レーンチェンジアシスト付きブラインドスポットワーニング、後方クロストラフィックアラートが装備されており、7エアバッグも投入されるなど、安全装備も抜かりない。
車両本体価格は、ベースグレードのプライムが138万9000バーツ(約592万円)、上級グレードの「エリートエディション」は157万9000バーツ(674万円)。高いといえば高いが、タイ現地では3列シートのミドルクラスSUVとしては相場中央となり、妥当な価格設定となっているようだ。



















コメント
コメントの使い方トヨタ以外の国内メーカーの売れ筋は、ほぼ軽自動車か5ナンバー(プラス毛)サイズ。三菱には、今やミラージュも忘れ去られようとしている。RVRを横幅1750くらいで出したら?。