2025年4月、日産は2027年度に次世代の運転支援技術を導入予定であることを発表した。「プロパイロット3.0」を名乗るかどうかは不明だが、プロパイロット技術の発展型であることは間違いないようだ。どういった内容になるのだろうか!?
※本稿は2025年5月のものです
文:角田伸幸/写真:日産
初出:『ベストカー』2025年6月10日号
自社技術と英国AI企業の技術を融合
日産が、2027年に新しい運転支援技術を市販すると発表した。
「プロパイロット3.0」を名乗るかどうかは不明だが、この技術、ほぼ高速道路でしか使えないACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)ベースのものとはレベルが違う。
従来のACCに代表される運転支援機能は、あくまで「ドライブルートの一部」で使うものだった。
一方、日産の新システムは、カーナビに目的地を設定し、スタートを指示した瞬間から支援が始まる。市街地でも高速でも運転をサポートする「半自動運転」が可能になるのだ。
この機能、すでにテスラや中国車が実現している「NOA(ナビゲーション・オン・オートパイロット)」というもの。一見完全自動運転に思えるが、ドライバーがよそ見できず、万一の際は運転操作に復帰する必要があるためレベル2+に留まる。逆に言えば導入のハードルが低いのだ。
具体的な仕組みだが、日産が鍛えてきた危険回避技術「グランド・トゥルース・パーセプション」に、イギリスの新興AI企業「ウェイブ(Wayve)」社のシステムを組み合わせたものになるようだ。
ウェイブ社の自動運転用AIは、運転に必要な認知、判断、操作をひとつのAIで行うE2E(エンド・トゥ・エンド)型。高度なデジタルマップに頼らず自動運転が実現できるため、地図が未整備な地域でも運用可能な点が魅力だ。
システムが高価になるだろうから、当初はそれなりの高額車に搭載されると思われるが、事故の抑制にも大きな効果がありそう。編集部としては、復活が期待されるスカイラインに搭載してほしいと思うが、はたしてどうだろう?






















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