世間は「令和の米騒動」の話題でもちきりだ。おさらいすると、前年に収穫された米を「古米」と呼び、年数を経るごとに古古米、古古古米……と呼ばれていく。では、「古古古米」と同時期に登場したマツダ CX-60の現在の味わいはどうだ!?
※本稿は2025年6月のものです
文:片岡英明/写真:奥隅圭之、マツダ
初出:『ベストカー』2025年7月26日号
※中古相場は荻原文博氏調べ
マツダ CX-60(2022年6月デビュー)326万7000~646万2500円
●デビュー時の印象
新世代ラージクラスに投入したCX-60はファンの期待を集めて登場した。多くのパワートレーンを用意し、走りもSUVレベルを超えたスポーティな乗り味を売りとした。
だが、実際に乗ると辛口コメントに終始した。乗り心地がハードで、落ち着かないのだ。
●現在の味&評価
あの辛口コメントから2年半、CX-60は初めて大がかりなマイナーチェンジを実施。2025年2月、発売に移された。改良の注目ポイントは、サスペンションだ。ダンパーやスプリングの減衰特性などを見直し、自慢の軽快なハンドリングを損なうことなく乗り心地などを改善している。
乗り心地をよくするために前後ダンパーの減衰力を変更し、突き上げが大きいと酷評されたリアダンパーは減衰の伸び側を従来型より2倍ほど大きく設定し、スプリングのふらつきを抑え込んだ。スプリングやラバーブッシュを変え、スタビライザーを外した。
走り出して1kmも走らないうちに従来型と違うことがわかる。初期オーナーが「このクルマと交換してよ」と怒るほど、劇的によくなっている。継ぎ目などを通過した時のリアからの突き上げが減り、うねった路面でも足の追従性が大きく向上した。
シャシーと足のバランスにメスを入れたことによって乗り心地がよくなった。また、パワーステアリングはスッキリした操舵感で、重さを意識させない味付けに変わったし、8速ATの変速やアイドリングストップも今までより滑らかだ。
●2022年式の中古車相場:約275万〜565万円
●マツダ CX-60採点チェック(登場時→現在)
・パワーユニット:8点→9点
・ハンドリング:8点→8点
・乗り心地:6点→8点
・運転支援機能:7点→8点
・コスパ:7点→8点
★総評:美味しさ大幅アップ!
●マツダ CX-60 XDエクスクルーシブモード
・全長×全幅×全高:4740×1890×1685mm
・ホイールベース:2870mm
・車両重量:1870kg
・エンジン:直6DOHC ディーゼルターボ 3283cc
・最高出力:231ps/4000-4200rpm
・最大トルク:51.0kgm/1500-3000rpm
・モーター最高出力:―
・モーター最大トルク:―
・トランスミッション:8速AT

















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