2025年3月に発売されたクラウンエステート。最新のトヨタ車は人気過ぎて受注停止しているクルマは多いがクラウンエステートの状況は? またライバル車、CX-80やレクサスRXと徹底比較してみた。
文:渡辺陽一郎/写真:ベストカーWeb編集部
クラウンエステートの納期は4~5か月

最近のトヨタ車は、受注を停止している車種が多い。2025年7月下旬時点で、ランドクルーザーシリーズは、70/250/300のすべてにわたり受注が止まっている。またアルファードとヴェルファイアも、ハイブリッド搭載グレードが停止している。
一部のトヨタ車は、受注を停止していても定額制カーリースのKINTOでは受け付けているが、純粋なリースだから契約期間が満了したら必ず返却する。ペットの同乗も原則として禁止され、所有権を手に入れて好きなように使える購入とは異なる。
そして2025年7月下旬、2025年3月に発売されたクラウンエステートの受注状況はどうなのか、販売店に聞いてみた。
「クラウンエステートの納期は、今はハイブリッド、PHEV(プラグインハイブリッド)ともに4か月から5か月となっています。ただし、各販売会社の割当台数が決まっていて、その上限に達すると受注が停止する場合がああります。割当台数の残りが少なくなると、購入可能な台数が示され、これを社内ではカウントダウンと呼んでいます」。
カウントダウンが始まり、受注できる台数の上限に達するとどうなるのか。「受注を一度停止させます。その後に受注を再開する時期は、状況によって異なります。4か月程度で再開することもありますし、もっと長引く場合もあります。また不意に数台の受注枠が生じることもあります。最近はクラウンだけでなく、ノアやヴォクシーも受注の停止と再開を繰り返しています」。
以上のように、価格が比較的高い車種を中心に、トヨタ車の納期は非常に不安定だ。他社でも納期が1年前後に延びたり、受注を停止させる車種はあるが、トヨタほど多くない。
ちなみに今は、新車需要の約80%が乗り替えに基づく。今まで使ってきた車両の車検期間満了に合わせてクルマを買うが、納期が遅延したり、受注を停止させると、スムーズに乗り替えられない。納車を待つ間、クルマのない期間を過ごしたり、今まで使ってきた車両の車検を取り直して乗り続ける必要が生じる。
クラウンエステートはLサイズの上級SUVで、ボディサイズは全長が4930mm、全幅は1880mm、全高は1625mmだ。パワーユニットは直列4気筒2.5LのハイブリッドとPHEV(充電可能なプラグインハイブリッド)になる。
エンジンとモーターの相乗効果によるシステム最高出力は、ハイブリッドが243馬力、PHEVは306馬力だ。駆動方式は全車が4WDを搭載する。
WLTCモード燃費は、ハイブリッドが20.3km/L、PHEVのハイブリッド走行時は20.0km/Lだ。PHEVは1回の充電でWLTCモードにより89kmを走行できる。
装備は充実しており、ハイブリッドZの価格は635万円、PHEV・RSは810万円に達する。RSはプラグインハイブリッドだから、国から60万円の補助金が交付され、実質価格は750万円に下がる。
やはりクラウンエステート最大のウリはラゲッジルームだろう。通常で570L、後席収納で1470Lと余裕。秘密兵器は後席収納時に長さ2mの完全フルフラットスペースを生み出すラゲッジルーム拡張ボードをトヨタ車で初採用。これなら車中泊も楽勝だ。











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