クルマ関係での100万円の使い途を、中古車の購入費用として考えてみるのは定番だが、今の愛車が気に入っているなら買い替えは不要だとも感じる。その代わり、愛車のメンテナンスに思いっきりお金をかけてみるのはどうだろうか?
※本稿は2025年7月のものです
文:伊達軍曹/写真:ベストカー編集部 ほか(トップ画像=phantom1311@AdobeStock)
初出:『ベストカー』2025年8月10日号
愛車の徹底的な整備は自宅のリフォームと同じ
新しいクルマに乗り換えたいという気持ちは、もちろんよくわかる。だが例えば住まいは、新築物件に転居するのではなくリフォームまたはリノベーションを行うことで、「まったく新たな何か」へと変身させることができる。
それと同様にクルマも、リフォームまたはリノベに相当する「徹底的なメンテナンス&レストア」を施すことで、新たな気分と満足度を得られる可能性は高い。
そしてそんな整備を行おうとする際、100万円という予算は――どんなケースにおいても絶対に充分というわけではないが、おおむね充分以上の効果を出せる金額である。
今現在乗っている愛車の車種や年式、コンディションに応じて、行うべきメニューやかかる費用はさまざまだが、例えばタイヤ一式とショックアブソーバーを新品の一流品に交換し、なおかつブッシュ交換とアライメント調整を行う。
そして点火系のリフレッシュと冷却系の部品交換、オルタネーターや燃料ポンプなども新品に交換し、最後に内外装の徹底クリーニングと磨きを行う……というメニューで、かかる総額はおおむね100万円といったところだろうか。
そしてこれだけの作業を行えば、見慣れ乗り慣れて飽きがきていた愛車も、まったく異なる印象の乗り物に生まれ変わることは、長年クルマに乗っている各位であれば、容易に想像できるだろう。
例えばこんな整備メニューはいかが?
愛車の走行距離が8万~10万kmぐらいに達したタイミングで次のような徹底リフレッシュを行えば、愛車にもう一度ホレ直すかも!?
●エンジンまわり
10万km程度でエンジン本体が逝くことはほとんどないが、新車時から10年・10万kmほどが経過したならば、ウォーターポンプ&サーモスタットやラジエター本体およびホースなどの冷却系を新品に交換してあげると◎。
●足まわり
タイヤを新品に替えるとともに、サスペンションブッシュなどのゴム部品を交換すると、かなりシャキッとした印象に変わる。またその際にショックアブソーバーも純正新品または一流メーカー製新品に交換すればさらにベスト。
●電装系
オルタネーターは10万kmを目安に交換したい部品であり、エアコンのエバポレーターやコンプレッサーなどの一式も、お金をかけてしっかり点検したい。またヘッドライトレンズの曇りも除去するか、新品ユニットに交換を。
●内外装
くすんできたボディにプロの磨きとコーティングを施し、微妙なにおいを発するようになったインテリアも徹底クリーニング。さらに、ほつれたり擦れたりしてきたシートをプロの手で補修すると、愛車の印象は見違えるものに。







コメント
コメントの使い方