ほぼ定期的に開催しているベストカーのクルマランキング。ここでは革命的な技術として登場し、その後に普遍化していったテクノロジーをランキング。登場後の普遍化度が高いものから順位付けをしていった。出た時の衝撃を覚えてる!?
※本稿は2025年7月のものです
文:永田恵一/写真:トヨタ、日産、スバル、スズキ、ホンダ、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2025年8月26日号
これらが「出現しなかった」世界が想像できない……
順位は登場後の影響力、普遍性や普及度、インパクトを加味し決めた。
10位のSKYACTIV-Dは、低圧縮化などにより触媒だけで排ガス規制をクリア、ディーゼルの低コスト化を実現し、一時期のマツダ車の躍進に大貢献。
9位の三菱GDIエンジンは、燃費と動力性能を大きく向上させるガソリン直噴エンジンを1996年に世界初の量産車での実用化に成功。
8位の乗用車用4WDは、始まりが東北電力からの依頼にスバルが応えたものというのは有名な話で、今では各社性能向上とコストダウンにより特に雪国では必需品に近いものに。
7位のVTEC(可変バルタイ&リフト機構)は当初パワーを出すためのものであったが、実用エンジンの性能向上やVTEC-Eのような燃費特化など汎用性も非常に広く、今では当たり前の存在になった。
6位のワゴンRとタントが元祖の軽ハイトワゴンと軽スーパーハイトワゴンコンセプトは「サイズが限られた軽を広くするには全高を上げるしかない」との単純な発想ではあるが、軽自動車の発展に大きく貢献。
5位のクロスオーバーコンセプトは、4ドアクーペのカリーナED、ワゴン+SUVのレガシィグランドワゴンなど日本車にパイオニアが多く、海外に与えた影響も大きかった。
4位のアイサイトはステレオカメラというシンプルなハードにより自動ブレーキ&運転支援システムを一気に低コスト化し、普及の起爆剤となった。
3位は1983年のいすゞ アスカが初と思われる、電子制御スロットルが代表となるバイワイヤの操作系は簡単に言えば拡張性が広く、クルマの各種性能向上や新技術の開発も陰で支えた。
2位の日産NAPSは排ガスのクリーン化を触媒+電子制御で確立。最終的には世界中がNAPSに追従。
1位のトヨタのハイブリッドは今や空気のように当たり前の存在になり、必要性が年々高まっていることに加え、最近ではPHEVの使い方が見事である。





















コメント
コメントの使い方今やスバルやマツダでも当たり前の直噴技術、三菱GDIやトヨタがあの時代に先行開発と市販してくれたからこそ、問題点が洗い出されて今各社が採用できています。
VTECも少し前、各社がどんどん倣って同様のものが作られましたし、アイサイトも各社真似して同等性能のものばかりになりました。
トヨタのTHSも一世代前のものがスバル&マツダで改良され中、今後ストロングHVも各社それぞれあるのが当たり前になりそう。