大阪・箕面市の宅配レンタカー会社が、秋の全国交通安全運動(9/21〜30)に合わせて、PRキャラクター「滝ノ道ゆずる」をあしらった注意喚起ステッカーを無料貸出。今年は歩行者・二輪車事故防止を意識した5種のメッセージで、“見える配慮”が事故防止につながる取り組みとして注目を集めています。
文:ベストカーWeb編集部/画像:PRTimes
レンタカーの「わ」ナンバーから広がった気づき
全国のドライバーなら一度は見たことがある「わ」ナンバー。レンタカー特有のこの表示は「運転に不慣れかもしれない」といった無言のサインとして機能してきました。
大阪府箕面市を拠点に“宅配レンタカー”を展開する まらねろレンタリース株式会社 は、この「見えるサイン」をさらに発展させ、2023年に交通安全ステッカーの貸出を開始。運転者自身が「高齢者が乗っています」「小さな子どもが同乗しています」など、状況に応じてメッセージを選び、クルマに貼る仕組みです。
初回実施では読売新聞などで紹介され、現場の警察官からも「署内で話題になった」と好意的な反応が寄せられるなど、実効性が注目されました。
5種類のメッセージで“お互いさま”を伝える
2025年の再展開では、利用者が選べる5種類のステッカーを用意。いずれも箕面市PRキャラクター「滝ノ道ゆずる」をデザインに採用し、ユーモアを交えつつ配慮の気持ちを示せる内容です。
【1】高齢者の方が乗車してござる
【2】小さな子どもが乗車してござる
【3】外国人の方が運転してござる
【4】遠方からのお客様でござる
【5】この者、交通安全を心がけているでござる
単なる「初心者マーク」とは違い、利用者が“自分ごと”として貼る一枚。これにより、周囲のドライバーや歩行者との間に「お互いさま」の視線が生まれるのです。
今年の重点「二輪車事故防止」にも即応
今回の貸出期間(9月21日〜30日)は「秋の全国交通安全運動」の実施期間。国の重点テーマである「歩行者安全」や「ながらスマホ根絶」、大阪府重点「二輪車の交通事故防止」に呼応し、ドライバー自身が配慮を“見える化”することが狙いです。
特に二輪車や自転車との接触事故は「相手がどう動くかわからない」不安が背景にあります。その点、クルマ側が「高齢者運転」「子ども同乗」などと事前に示していれば、周囲のライダーやドライバーが一層注意して走行できる効果が期待できます。
クルマ社会に広げたい“配慮の文化”
この取り組みの肝は「配慮は見えると伝わる」という発想にあります。近年の交通社会では、自転車や特定小型原付など新しいモビリティが増え、運転環境は複雑化。事故を減らすためには、制度や取り締まりだけでなく、ドライバー同士の相互理解が不可欠です。
“ゆずる君”のユーモアあるデザインは、単なる注意喚起を超えて「地域ぐるみで交通安全をつくる」メッセージにもなっています。こうした取り組みが広がれば、全国的に「見える配慮文化」が根付くかもしれません。
まとめ
レンタカー発の交通安全ステッカーは、“お互いさま”を形にするユニークな取り組み。事故ゼロへのヒントがここにあります。

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