何かと厳しい状況だけど頑張れ日産! 今復活させるべき往年の名車3選

何かと厳しい状況だけど頑張れ日産! 今復活させるべき往年の名車3選

 経営再建が急務となっている日産自動車。イヴァン エスピノーサ氏が社長へ就任したものの、2025年第一四半期の最終損益は1158億円の赤字となっている。海外のみならず国内販売の回復も考えなければならない日産にとって、ラインナップの充足は必要不可欠。そこで復活すれば今の日産を救える、名車を3台紹介していこう。

文:佐々木 亘/画像:ベストカーWeb編集部

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トヨタ ルーミー人気にあやかってコンパクトトールワゴンが欲しいぞ

 特徴的な全高の高さは、室内の居住性向上への貢献の他に、シート位置の高さをいい塩梅にすることにも一役買っている
 特徴的な全高の高さは、室内の居住性向上への貢献の他に、シート位置の高さをいい塩梅にすることにも一役買っている

 日産のコンパクトトールワゴンと言えば、一世を風靡したキューブが思い浮かぶ。

 初代モデルは「アソブ・ハコブ・キューブ」のキャッチコピーで、1998年に登場した。箱型のキュービックなスタイルは、全長3750mm×全幅1610mm×全高1625mmと非常に手ごろなサイズ感。

 特徴的な全高の高さは、室内の居住性向上への貢献の他に、シート位置の高さをいい塩梅にすることにも一役買っている。アイポイントが高まり運転のしやすさが向上したほか、乗り降りのしやすさにもつながった。

 室内は前後シートの感覚を広げ居住性を確保。ラゲッジスペースは若干犠牲になったものの、シートアレンジで積載性はカバーできる仕様だ。セレナなどでも好評な、バックドアのガラスハッチもキューブには備わっていた。

 2代目・3代目の丸みを帯びたキューブもいいのだが、現代に復活するならトヨタ ルーミー/トールのライバルになれる初代のコンセプトを生かした方が良いだろう。コンパクトカーがノートだけというのは、少々心もとない。トールワゴンを追加して、販売台数で一気呵成に攻めたいものだ。

ミニバンには小型モデルも必要では?

リバティを使い勝手重視のファミリーモデルで、サードシートはレバーひとつで簡単に倒せる。3列目を倒した状態で、5人乗りのワゴンとして使うのも良い
リバティを使い勝手重視のファミリーモデルで、サードシートはレバーひとつで簡単に倒せる。3列目を倒した状態で、5人乗りのワゴンとして使うのも良い

 エルグランド・セレナと揃うミニバンだが、シエンタ・フリードサイズの車種も欲しいところ。そこで復活の白羽の矢を、ミニバンのパイオニアとも言えるプレーリーシリーズに立てたい。

 1982年に3列シートの乗用車として登場した初代プレーリー。2代目は1988年にジョイというサブネームがついて登場。そして1998年に3代目となるプレーリーリバティが誕生する。キャッチコピーは「パパ・ママ・リバティ」だ。

 ボディサイズは全長4545~4575mm×全幅1695mm×全高1630~1690mmと5ナンバーサイズに収まるミニバンになっている。両側スライドドアが違和感なくデザインされ、最上回転半径はFFモデルで5.3mと取り回しもしやすい。

 リバティを使い勝手重視のファミリーモデルで、サードシートはレバーひとつで簡単に倒せる。3列目を倒した状態で、5人乗りのワゴンとして使うのも良い。バックドアには、こちらも日産お馴染みのガラスハッチがついていた。

 セダンから乗り換えても違和感のないドライビングポジションながら、3列シートで両側スライドドアを採用するのは、最近のクルマではあまり見ないスタイル。

 セレナまで大きくなくても良いというユーザーに、小型ミニバンの選択肢を日産が示すことは、販売促進にも大きく貢献するのではないだろうか。

SUV・ワゴン・プレミアム! 3つの穴を埋めるアイツが欲しい

高級車としての側面も持っていたステージアには、バックドアオートクロージャーや左右独立のリモコン可倒式リアシートなどを装備
高級車としての側面も持っていたステージアには、バックドアオートクロージャーや左右独立のリモコン可倒式リアシートなどを装備

 トヨタのクラウンエステートが、SUVワゴンのような形で復活した今、日産でも同様のスタイルで復活してほしいのがステージアだ。

 初代モデルはワゴンブームに乗った1996年に誕生。スカイラインからコンポーネントを流用し、使いやすさと走りを追求した唯一無二の存在になった。

 高級車としての側面も持っていたステージアには、バックドアオートクロージャーや左右独立のリモコン可倒式リアシートなどを装備。

 ラゲッジスペース容量は1475Lもあり、多彩な使い方ができたクルマだ。開口部の広いワゴンながら高級セダンに匹敵する走行性能を追求し、ツーリングワゴンとしての存在感も強い。

 今の日産には、クラウンシリーズのようなプレステージ感も足りない要素だろう。羨望の眼差しで見られるクルマが1台でもあると、日産ブランドがより高みへと進めると思うのだ。

 これまで売れてきた日産車には、秀逸なキャッチコピーとバックドアのガラスハッチがセットになっていた。

 そして、キューブ・リバティ・ステージアと、いずれもかつて日産の営業マンたちが「売りたい」と思えていたクルマたちだ。買いたいはもちろんだが、進んで売りたくなる商品を作ることも、再建への大きな一歩。

 過去に遡れば、カギになるクルマは数多くある日産。有用な遺産をフルに活用して、これからも第一線で頑張ってほしい。

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