世界初の自動車には諸説あるが、世界初の「大量生産車」は、フォード モデルTだ。1500万台以上といわれる生産数は、アメリカの国民車といっていいだろう。では現代のアメリカの国民車はなんだろうか? たくさん思い当たる!?
※本稿は2025年9月のものです
文:ケニー中嶋/写真:フォード ほか
初出:『ベストカー』2025年10月10日号
30年以上にわたり王者の地位をキープ
元祖・アメリカ生まれの国民車といえばやはりT型フォードだ。正式名称はフォード モデルTで、製造ラインにベルトコンベアを採用するなど、自動車史上初の大量生産モデル。
それまでは高級品だった自動車を一般大衆でも手軽に購入できる価格にまで引き下げ、20世紀のアメリカを自動車社会に進化させた一台だ。
1908年に発売されてから1927年まで、モデルチェンジすることなく1500万台以上が生産され、VW ビートルに抜かれるまで単一モデルの販売台数でトップに君臨していた。
そして現代の国民車は同じくフォードのFシリーズピックアップトラックだろう。1948年に初代が登場してから現行で14代目となるFシリーズ。1981年以降44年連続で米新車販売台数トップを走り続けている。
全米どこでも必ず見かけるピックアップトラックのなかでも一番売れているのがFシリーズで、仕事からプライベートまで用途に応じて幅広いラインナップを揃えており、ダブルキャブはセダンやSUVの代わりとしても使われている。
エンジンもアメ車の代表選手V8からV6ターボに加えて、環境対策に沿ったハイブリッド、PHEVまで揃えている。

















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