新型フィット&ヤリス以外にも実は続々登場!? 今年の新車市場はSUV“以外”も大きな動きあり!! キーワードは「コンパクト」。
昨今の新車におけるトレンドといえば「SUV(スポーツ多目的車)」。確定しているだけで、日産のキックス、トヨタのハリアー、軽自動車ではダイハツのタフトなど、数多くのSUVが2020年内のデビューを控えている。
ただ、SUVだけが盛り上がっているかといえば答えは「否」! 実はその他カテゴリーからも多くの新車投入され、また今後発売が予定されている。
なかでも特に動きが目立つのは「コンパクトカー」。2月にはホンダの新型フィットとトヨタの新型ヤリスが“ほぼ同時デビュー”し、話題をさらったばかりだが、両車を含めてコンパクトカーの大物が年内に続々デビューしそうな気配だ。遠藤徹氏が最新動向を解説する。
文:遠藤徹
写真:HONDA、編集部/CG:ベストカー編集部
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後輪駆動の小型EV!! ホンダeは10月発売予定
■ホンダe/2020年10月発売予定
ホンダ初の量産電気自動車「ホンダe(ホンダイー)」は、2020年秋の10月にも発表・発売する方向でスケジュール調整が進められている模様だ。
2019年秋開催の『東京モーターショー』に参考出品したプロトタイプとほぼ同じ内容で市販化する見込み。
丸みを持たせたエクステリアデザインにEV専用のプラットフォームで5ドアハッチバックレイアウトのコンパクトサイズ。
フロントマスクはキュートな丸型2灯式式ヘッドランプを横長楕円グリルデザインで囲んでいる。リアのコンビランプも2灯式丸型でフロントマスクとフロントと似せたデザインが特徴。
ボディサイズは全長が3900mmを切り、全幅は1700mmを超える3ナンバーサイズを採用。ホイールベースは2500mmでフィットよりも短い。
メカニズムは、リチウムイオンバッテリーを床一面に配置し、フロントにインバータや車載充電器、リアにモーターを積むことで、前後の重量配分を50:50としている。
駆動方式は後輪駆動で、3Lガソリンエンジン以上の高トルクを発揮するモーターは「スタンダード」と「ハイパワー」の2タイプを設定。
一充電航続可能距離はWLTCモードで200km以上と高効率なシティコンパクトのコンセプト仕立てとしている。30分で約80%の急速充電が可能となっている。
車両本体価格は350万~400万円程度の設定になると思われる。当面は月販500台程度と小規模な販売からスタートするものと思われる。
新型フィットは約2.5万台超!? ヤリスは約3.7万台!! 両車ともに受注好調
■新型フィット/2020年2月14日発売
新型フィットは2月13日に発表し、翌14日に発売開始した。先行予約の受付は2019年12月下旬にスタートし、月販目標1万台に対して、3月上旬現在までに推定2万5000台の受注累計に達している見込み。
これまでのところ半分以上がハイブリッド車で占められる。納期は3か月待ちの6月上旬となっている。
新シリーズの最大の売りはクオリティアップと1.5Lハイブリッドを従来の1モーター2クラッチから2モーター方式に切り替え、低燃費と高性能を高次元で両立させていること。
コストアップで価格は高くなったが、ハイブリッド車の販売構成比は従来モデルより10ポイント程度高くなっている。3月いっぱいの受注分については残価設定クレジットを組むと実質年利は1.9%と通常よりも1.6ポイント引き下げて設定している。
■新型ヤリス/2020年2月10日発売
ヴィッツの後継モデルである新型ヤリスは2020年2月10日に発売開始。2019年12月上旬から先行予約の受付をスタートさせ、月販目標台数の約8000台に対して、3月9日時点で約3万7000台の受注台数に達したとトヨタからも発表された。
新型フィットよりも売れ行きが好調といった印象だが、必ずしもそうとは言い切れない状況にある。発売時期は同じでも先行予約の開始時期が約1か月早く始めているので現段階では比較が難しい。今後半年程度の状況を見ないと正確な評価はできないともいえる。
新型ヤリスの売りはコンパクトクラスと思えない異次元のクオリティ、走り、燃費の良さといえる。
新型フィットがオーソドックスで女性を含めた幅広いユーザー層へアピールしているのに対して、新型ヤリスは個性的でスタイリッシュな仕立てで男性好みといった違いをアピール。
室内の広さでは新型フィット、走りと燃費では新型ヤリスが先んじている印象がある。値引きは新型ヤリスが15万円以上と好条件のケースが多い状況にある。
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