中型&大型SUVナンバーワンが決定する!? フォレスターもクラウンも抑えた1台とは

中型&大型SUVナンバーワンが決定する!? フォレスターもクラウンも抑えた1台とは

 大きなイベントに便乗するため常にアンテナを張り巡らせているベストカー。シーズン終盤のプロ野球も当然見逃さない。ここでは「日本車クライマックスシリーズ」として「ミドル/ラージSUV&クロスオーバー」から3台選び、2025年の日本一を決定する。

※本稿は2025年10月のものです
文:片岡英明、渡辺陽一郎、諸星陽一、橋本洋平/写真:三菱、スバル、トヨタ、マツダ、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2025年11月26日号

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シリーズ3:ミドル/ラージSUV&クロスオーバー

ベストカー編集部員の採点結果順位。ミドル/ラージSUV&クロスオーバーは全長4500mmを超える車種を対象としている
ベストカー編集部員の採点結果順位。ミドル/ラージSUV&クロスオーバーは全長4500mmを超える車種を対象としている

★ベストカー「クライマックスシリーズ」ルール説明

●CS(クライマックスシリーズ)に進出する各カテゴリーの上位3車は7人の編集部員が決定。各人が全現行車のなかから各カテゴリーの1〜3位を決定。1位25点、2位18点、3位15点のF1得点方式で集計し、合計点の多さで順位を確定した。同点の場合、価格帯の低いほうを優勢としている。

●ファーストステージでは2位と3位を比較。その勝者がファイナルステージで編集部投票の1位と比較し、優勝を決める。各ステージの勝敗判定は自動車評論家の片岡英明、渡辺陽一郎、諸星陽一、橋本洋平の4氏に依頼。

★上位のアドバンテージ

(1)ファーストステージで2位と3位が引き分けた場合(4人の勝敗判定が2対2になった場合)は2位のクルマがファイナルステージに進出となる。

(2)ファイナルステージでは、1位のクルマにアドバンテージの1勝(編集部票)が与えられている。

優勝:三菱 アウトランダーPHEV

三菱 アウトランダーPHEV。2024年に改良が行われ、駆動用バッテリーの更新で航続距離が伸長
三菱 アウトランダーPHEV。2024年に改良が行われ、駆動用バッテリーの更新で航続距離が伸長

 絶対王者のアウトランダーに挑むのは、注目度が高いルーキーの新型フォレスターと、丸2年が経過したクラウンスポーツ。王者のプライドが勝つか、それとも新王者の誕生か!?

●片岡英明

 クラウンスポーツは目を引くデザインだし、走りの実力もかなり高いレベルにある。だが、SUVテイストの濃いライバルと比べると、アーバン感覚を強く感じる泥臭くないキャラクターが、ネガティブな結果を引き起こしたようだ。

 フォレスターはトータル性能が高く、新鮮味もあるSUVだが、アウトランダーPHEVのような飛び道具を持たないことが2番手に甘んじた理由だろう。

●渡辺陽一郎

 アウトランダーは、前後輪をモーターで駆動する4WDの特性を高め、峠道では機敏によく曲がる。SUVでは走りがスポーティで優勝に相応しい。

 2位のフォレスターもストロングハイブリッドのS:HEVは、2.5Lの排気量で実用回転域の駆動力が高い。サイズのわりに後席や荷室も広い。クラウンスポーツは疑問だ。車両の性格のわりに動力性能が不満でエクストレイルを入れたい。

●諸星陽一

 PHEVというシステムを早くから採り入れ熟成してきたアウトランダーPHEVは先見の明があり高く評価できる。普段使いの航続距離を考慮したバッテリー容量は絶妙。

 バッテリー搭載を前提としたパッケージングや歩行者保護の観点からもSUVがクルマの標準となりつつあるが、果たしてSUV仕立てにしたことは正しかったのか? 時代のあだ花にならないことを願う車種もなかにはある。

●橋本洋平

 いま流行りのジャンルで競争が激化しているが、やっぱり強かったのはアウトランダーPHEVだった。

 キャンプでも使えるPHEVの強みが魅力のひとつではあるが、四駆制御の完成度は非常に高くて、さすがは三菱だと思えるところが多く感じられる。特に雪道に行ったら無敵。本当に扱いやすく、まさに死角なしで、文句のつけようがない仕上がりと言える。

各ステージ結果。ファーストステージでは、ストロングハイブリッドが追加されたフォレスターの評価は高く、クラウンスポーツが健闘も及ばず。ファイナルステージでは前回開催した2023年に続きアウトランダーが首位を防衛
各ステージ結果。ファーストステージでは、ストロングハイブリッドが追加されたフォレスターの評価は高く、クラウンスポーツが健闘も及ばず。ファイナルステージでは前回開催した2023年に続きアウトランダーが首位を防衛

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