ガソリン減税と共にお願いします首相! 13年超で自動車税増税ってどうなん

ガソリン減税と共にお願いします首相! 13年超で自動車税増税ってどうなん

 A70スープラに22年乗り続けた高市早苗氏が、第104代内閣総理大臣に指名された。女性初の首相でクルマ好きという、初めて尽くしの高市氏。クルマ好き首相ならと期待したいのが、クルマ関連税制の見直しだ。ガソリン減税はもちろんのこと、13年超自動車税増税も何とかならんものでしょうか。

文:佐々木 亘/画像:Adobestock(トップ写真=witsarut@Adobestock)

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クルマの重課税制度をあらためておさらい

自動車税種別割の重課税率は約15%割増(軽自動車は約20%割増)(洋 奥山@Adobestock)
自動車税種別割の重課税率は約15%割増(軽自動車は約20%割増)(洋 奥山@Adobestock)

 初度登録から13年経過した車(ガソリン・LPG車)に課される重課税。これを避けるため、13年を目途にクルマを買い替えるユーザーも増えてきた。

 税負担が切り替わるポイントは、新車から保有しているクルマなら通算6回目の車検時、中古車は初度登録から12年11か月以降に車検証の交付等を受ける時となる。

 重課税となるのは、自動車税種別割と自動車重量税だ。前者はクルマを保有していれば年1回5月頃に支払うもの、後者は車検(継続検査)時や車検残無しの中古車を購入した際に支払うことになる。

 増税率はどのくらいかというと、自動車税種別割の重課税率は約15%割増(軽自動車は約20%割増)。例えば、排気量1.5L超~2.0以下の場合、39,500円だった自動車税種別割が、13年経過すると45,400円に上がる。

 初度登録から13年経過しただけで、排気量が1クラス上の自動車税を払わなければならないイメージだ。

 自動車重量税の重課税率はさらに大きい。13年経過では約40%割増(軽自動車は約24%割増)となる。

 今のクルマにとって、13年というのは単なる通過点であり寿命ではない。スープラに22年乗り続けた首相ならわかってくれると思うのだが。13年ルールって、おかしくないですか?

13年前に生まれたクルマって?

トヨタ 86。登場からもう13年……
トヨタ 86。登場からもう13年……

 今から13年前、2012年とは一体どんな年だったのか。振り返っていきたい。

 主な出来事としては、ロンドンオリンピックが開催され、東京スカイツリーが完成した年。この年に生まれたクルマは、こんなクルマたちだ。

 まずはトヨタ86。直感ハンドリングFRをコンセプトに掲げた小型スポーツモデルが誕生したのは、13年も前の事なのである。14代目クラウンもこの年に誕生した。箱根駅伝でピンククラウンが走り度肝を抜いたのは、翌年の頭の事だ。

 他には、N-ONE、2代目ノート、2代目アウトランダー、2代目ポルテ、5代目シーマや2代目のレクサスGSが誕生したのも2012年。結構今でも見かけるクルマは多いのである。

 さらに今年惜しまれつつも生産を狩猟した、カローラアクシオ・カローラフィールダーが登場したのもこの年の出来事。比較的長く愛されている名車が多く誕生したのが、2012年なのである。

重課税するなら一般財源ではおかしくないか?

環境の事を考えるなら、新しいクルマを作り出すよりも、1台のクルマを長く乗り続ける方が良いのでは?(umaruchan4678@Adobestock)
環境の事を考えるなら、新しいクルマを作り出すよりも、1台のクルマを長く乗り続ける方が良いのでは?(umaruchan4678@Adobestock)

 一つのモノを大切に長く使う。これは奥ゆかしい日本の文化だと筆者は思う。クルマに関してもこれ然り。環境の事を考えるなら、新しいクルマを作り出すよりも、1台のクルマを長く乗り続ける方が良いに決まっているのだ。

 それなのに、環境に良いクルマを増やすためというお題目を掲げて、重課税を当たり前にやってくる国の方針には納得ができない。

 少なくとも、クルマの環境問題を解決するためというなら、自動車税自体は特定財源であるべきモノ。これが今は一般財源になっていて、徴収すれば何にでも使えるようになっているから始末が悪い。国の足りない財源を、変な理由を付けて取り続けているという風にしか思えないのである。

 ガソリンの暫定税率は廃止の方向で動いている昨今。高市総理なら、13年超重課税も廃止にしてくれますよね。クルマ好きは誰も望んでいない謎ルールは即刻廃止にして、愛車に長く乗れる環境づくりをお願いします。

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