サウジアラビアの過酷な大地を舞台に行われたダカールラリー2026。TLCことチームランドクルーザーは、新しいレギュレーションと変貌するライバル勢の中で、13連覇に挑むものの惜しくも3位と5位に終わった。しかし、シリーズ12連覇を支えたランドクルーザーが迎えた大きな変革とモリゾウ氏による総括は、名車ランクルの次のステージを感じさせるものだった。
文:ベストカーWeb編集部/画像:トヨタ車体
【画像ギャラリー】ダカールラリーでランクルはさらに鍛え上げらえる!! 栄光もくやしさもすべてはクルマづくりのため!!(9枚)画像ギャラリー世界一過酷な2週間! 中東をランクルが駆け抜ける!
約2週間をかけて、およそ8000kmを走り抜ける。完走率が5割以下に終わることも稀ではない「世界一過酷なモータースポーツ」と呼ばれる「ダカールラリー」が2026年1月3日より始まり、同月17日に無事終了を迎えた。
日本からはトヨタが、プロトタイプ車両を使用するULTIMATE(アルティメット)クラスにTGR W2RCとTGR SAの2チームがが参戦しているほか、市販車ベースで、かつ車両改造範囲の狭いSTOCK(ストック)クラスにトヨタ車体のTLC(TEAM LAND CRUSER/チームランドクルーザー)が参加している。
とくにストッククラスは、従来の市販車部門から技術規則と呼称が改変されており、同部門で1995年から25年以上にわたってランドクルーザーで参戦し続けて、12連覇を成し遂げたTLCは果たして改変された規則でも偉業をなしとげるのか? と注目の的でもあった。
ランドクルーザー300 GR SPORTをベースにしたTLCは、変わりゆく環境の中で戦略と耐久性を問われる2週間に臨んだのだ。
13連覇は逃すものの、しっかりと表彰台に!
蓋を開けてみれば、ストッククラスでは、ロナルド・バソ/ジュリアン・メナール組の503号車が3位、三浦 昴/ジャン・ミッシェル・ポラト組の501号車が5位という結果に。新規則のなかで、大健闘かつポテンシャルをいち早く引き出し、完走を果たした。
ただ、昨年の結果がワンツーフィニッシュで12連覇目だったことに鑑みれば、チーム側としては決して満足していない模様。監督の角谷裕司氏は、「ライバルはさらに良いクルマを作ってきたということ。今回の結果に満足はしていませんが、実力として受け止めて次につなげたいと思います」とコメントを残す。
TLCはこの結果を糧に、さらなる進化を目指すようだ。
今回のダカールラリーで、TLCのドライバーとしては最後の活動となった501号車のドライバー三浦昴選手も「結果は非常に悔しいのが本音」と述べている。三浦選手は、今後、TOYOTA GAZOO Racing W2RCチームで世界ラリー・レイド選手権(W2RC)に挑戦することとなっている。
【画像ギャラリー】ダカールラリーでランクルはさらに鍛え上げらえる!! 栄光もくやしさもすべてはクルマづくりのため!!(9枚)画像ギャラリー新たなる壁、それすなわち伸びしろの証
だが、今回の結果についてはモリゾウ氏も実に興味深いコメントを残している。
今大会を終えた1月20日、トヨタ・モータースポーツ総責任者としてモリゾウ氏は、TLCの挑戦を次のように総括した。
「レギュレーションが変わってクルマも変わりライバルも現れた。そして三浦選手も大きな決断をした。そんな様々な転換点とともに走った2026年のダカールラリーは、チームランドクルーザーにとって、今までの12回とは大きく違ったダカールラリーだったんじゃないかと思います。
次なる約束として掲げてくれていたV13は果たせなかったけど、ランドクルーザーを鍛える上では今まで以上に意味のある2週間になったはずです」
上記のコメントからは、結果そのものよりも、ランドクルーザーが「どのような経験をしたか」を重視する姿勢が垣間見える。
トヨタ車体の社員から選出されたメンバーが中核となっているTLCは、先述したように1995年からダカールラリーにランドクルーザーで参戦してきた。
新たなレギュレーションとライバルの出現は、TLCにとっての新たな挑戦を意味し、かつそのことはランドクルーザーが、さらに進化できるポテンシャルを秘めていることを示してもいるのだろう。












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