「世界で最も価値があるクルマ」として広く知られているフェラーリ250 GTO。生産された僅か36台の中で、唯一白いボディカラーの個体がオークションに出品された。果たしてその金額は?
文:古賀貴司(自動車王国) 情報元:MUCUM AUCTION
【画像ギャラリー】いやぁこりゃ大人カッコいい!! 落札金額100億円って言われたフェラーリがコレ(9枚)画像ギャラリー唯一無二の白い250GTO
フェラーリ250GTOは、自動車オークション史における絶対王者だ。1962年から1964年にわずか36台しか生産されなかった250GTOは国際GT選手権3連覇を達成し、スカリエッティの手による流麗なアルミボディで今なおコレクター垂涎の的となっている。
250GTOがオークションに出品されるだけで世界中が注目するが、去る1月17日、アメリカ・フロリダ州キシミーで開催されたメカムオークションにお目見えした250GTOは別格だった。
当該車両が別格な理由は、唯一無二の白いボディカラーを纏っていたこと。初代オーナーであったイギリス人レーシングチーム経営者、ジョン・クームスはあえて白を選んだのだ。
さらにボンネットのエアスロット、フェンダーに追加されたインテーク、ヘッドライトに接続されたエアダクトなど、実戦を見据えた改造が施されていた。
戦績も華々しい。1962年と1963年、グッドウッドで開催されたRAC ツーリスト・トロフィーで総合2位を獲得し、ステアリングを握ったのはF1ワールドチャンピオンのグラハム・ヒルをはじめとする当時のトップドライバーたちだった。
希少性だけでなくコンディションも極上
レース引退後、当該車両は元ドライバーのジャック・シアーズが約30年間所有し、1999年以降はジョン・シャーリー・コレクションの一台としてペブルビーチ、グッドウッド・リバイバルなど世界最高峰のイベントに定期的に参加してきた。
特筆すべきは、フルレストアを受けておらずオリジナル性を極限まで保っていること。フェラーリ・クラシケ認証も取得済みで、コレクターにとっては理想的な保存状態だった。
もちろん、必要に応じた丁寧なメンテナンスと修理は施されきた個体。この手のオークションとしては珍しく、落札者名が公表されたことも興味深い。
落札したのは、フェラーリ・コレクターとしてソーシャルメディアを賑わすアメリカのデイビッド・リー氏。今後、白い250GTOが彼のソーシャルメディアにてお披露目されるだろう。
安くはないが、ちょっと意外な落札金額に…
オークション開催前、業界では「7000万ドル(約110億円)を狙えるのでは」と囁かれていた。しかし、いざ蓋を開けてみると落札価格は3,850万ドル(約61億円)であった。
メカムのオークション出品車両としては史上最高額だが、250GTOとしては2014年の記録とほぼ同等だった。
250GTOがオークションに出品されること自体珍しく、これまでは出品されるたびに落札価格記録を塗り替えてきた。
2014年にボナムズで3811万5000ドル(約59億円)、2018年にRM サザビーズで4840万5000ドル(約75億円)、そして2023年にスクーデリア・フェラーリのファクトリーチームが使用した唯一の330LM/250GTO(シャシー番号3765:330LMから250GTOへフェラーリが250GTOに仕様変更)が5170万5000ドル(約80億円)で落札されている。
米ドルで支払ったであろうデイビッド・リー氏にとっては“お買い得”だった雰囲気が否めないが、現在の為替レートで日本円換算すると約61億円。
クラシックカー相場をけん引してきた250GTO相場に落ち着きが出てきた可能性が高い今、次なる注目はほかの希少フェラーリがどう動くかだ。
なお、同じメカム・キシミーオークションでは、2003年式フェラーリ・エンツォが従来の記録の3倍超となる1787万5000ドル(約27億円)で落札され、1995年式F50も1200万ドル(約19億円)という新記録を樹立している。
超富裕層の関心が、ヴィンテージ・レーシングカーからモダン・ハイパーカーへとシフトしている可能性も否めない。
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