EVが市場に出てから年月が経ち、多くの中古車が流通するようになった。とはいえ中古EVは購入前にバッテリーの状態を知ることが難しく、中古車相場も低迷しがち。そこで日産がやってくれた。バッテリーの健康状態をメーカーとして保証する制度をスタートさせたのよ!
文:ベストカーWeb編集部/写真:日産自動車
【画像ギャラリー】2代目リーフ、今見てもなかなかいいじゃない!(7枚)画像ギャラリー中古EV最大の壁 バッテリー状態が見えない不安
電気自動車、いわゆるEVが登場してから一定の年月が経過し、初期モデルを中心に中古車市場にも流通量が増えてきた。新車価格が比較的高額なEVにとって、中古EVは現実的な選択肢となっている。
だが最大のネックは駆動用バッテリーの健全度である。エンジン車のように走行距離や整備履歴だけでは判断しきれず、実際にどれほど劣化しているのかが見えにくい。この不透明さが中古EVの価格評価を難しくし、相場が伸び悩む一因になってきたのは事実だ。クルマとしての完成度が高くても、バッテリーの状態が分からないというだけで敬遠されるケースも少なくなかった。
日産が公式に証明 「バッテリー状態証明書」の中身
こうした状況に対し、日産は2026年2月27日、中古電気自動車向け「日産バッテリー状態証明書」のトライアル運用開始を発表した。
この証明書は、中古EVのバッテリー健全度、すなわちSOH(State Of Health)をメーカーとして公式に証明するものだ。中古EVの走行距離や車両状態だけでなく、バッテリー健全度を日産自動車が確認し、その結果を証明書として発行する。
さらに、バッテリー残容量や満充電時の航続可能距離も、測定データに基づいて証明される。航続可能距離は新車時のWLTC航続可能距離にSOHを乗じた数値とされ、ユーザーにとって実用上の目安が明確になる。診断には日産の電子診断機「コンサルト」を使用し、バッテリー状態をモジュール単位で計測。そのデータを日産自動車へ送信し、最終的にメーカーが証明書を発行する仕組みだ。
発行された証明書は中古車の販売情報として公開・掲示され、購入時の判断材料として活用できる。メーカーお墨付きという安心感は大きい。
まずはZE1型リーフから 中古EV市場活性化へ
今回のトライアル運用は、千葉県内の販売会社3社と連携し、ZE1型リーフを対象に実施される。対象となるのは千葉日産自動車株式会社、株式会社日産サティオ千葉、日産プリンス千葉販売株式会社の3社である。
まずは地域と車種を限定した試験的な取り組みだが、今後は顧客や市場の反響を確認しながら、対象車種や対象地域の拡大を検討する計画だ。
中古EVは「価格は魅力的だが不安が残る存在」から、「状態が可視化された安心の選択肢」へと変わる可能性を秘めている。バッテリー健全度をメーカーが公式に証明するという新たな取り組みは、中古EV市場にとって大きな転機となりそうだ!










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