クルマを所有する上でどうしても避けて通れないのがその維持費だ。物価高騰が続くなか、多くのドライバーが少しでも出費を抑えたいと考えるだろうが、“削っていい費用”と“削ると危険な費用”を見極めることが必要だ。
文:井澤利昭/写真:写真AC
【画像ギャラリー】その節約術、大丈夫?(7枚)画像ギャラリークルマの維持にかかる費用のあれこれ
クルマを所有し、街中を走らせるためにはお金がかかるもの……。そうした費用は大きく分けて、クルマを動かさなくても固定でかかるものと、走らせる距離や使用する環境に応じて変動するものの2種類に分類される。
まず固定費の代表格といえるのが、クルマにかかる税金だ。
クルマの税金には、購入時に支払う消費税や登録・車検ごとに必要な重量税などに加え、毎年4月1日時点の所有者に課せられる「自動車税」もしくは「軽自動車税」がある。
例えば排気量1000cc超1500cc以下のコンパクトカーならば、年額3万500円を自動車税として毎年支払う必要があるわけだ。
税金同様、維持費といわれて思い浮かぶのが保険料だろう。
加入が法律で義務付けられている自賠責保険は、普通乗用車であれば24カ月で1万7650円(2026年時点の制度をもとに算出。条件により異なる場合があり)。これに加え、事故時の高額賠償に備える任意保険への加入も現代のクルマ社会では必須といえる。
また、クルマを走らせるうえで避けて通れないのが日々の燃料代や駐車場代、メンテナンスのためにかかる費用。
仮に実燃費が15km/Lのクルマで年間の走行距離が1万kmだった場合、ガソリン価格を1リッターあたり170円で計算すると(2026年4月上旬の価格を参考)、燃料代は年間で約11万円となる。
また、メンテナンス時でいえば、消耗品としては数年ごとに交換が必要なタイヤやバッテリーといった大きな出費に加え、定期的な交換が推奨されるエンジンオイルやワイパーゴムなど細かな出費も必要となる。
さらに、2年に1度(新車時は3年)の車検では、前述の税金や自賠責保険といった法定費用に加え、点検整備料金も発生する。
都市部であれば月極駐車場代が毎月数万円単位で家計にのしかかることも。
クルマの維持費は税金や保険料といった法定費用や、日々の使用に伴う変動費が複雑に絡み合って構成されている。
まずは自身のクルマに年間いくらかかっているのか、現状の支出を正確に把握することが節約への第一歩となるはずだ。
賢く見直して出費を抑える節約術
こうした維持費のなかには安全性にあまり関係がなく、工夫次第で大幅に削ることができる費用は確実に存在する。その筆頭といえるのが任意保険の見直しだ。
代理店を介した契約からダイレクト型と呼ばれるネット型保険へ切り替えるだけで、補償内容を変えずに年間数万円単位で保険料が安くなるケースは珍しくない。
また、運転者の年齢条件を現在の年齢に合わせて引き上げたり、運転者を本人や家族に限定するなど、条件を細分化することでさらなる割引が適用されることも。
初めての登録から10年以上経過した低年式車であれば、車両保険の免責金額を高く設定したり、場合によっては車両保険自体を外してしまうという選択肢も視野に入ってくる。
次に手をつけたいのが、日常的なメンテナンスにかかる費用の最適化だ。例えばエンジンオイルの交換であれば、サーキット走行や過酷なスポーツ走行を行わない一般的な日常使いのクルマであれば、1リッターあたり数千円もするような高価なハイパフォーマンスオイルを入れる必要性は少ない。
自動車メーカーが取扱説明書で推奨している粘度と規格を満たした標準的なオイルを選び、規定の距離や期間で定期的に交換する方が、クルマへの負担も少なく経済的だ。
また、消耗品の購入方法にも工夫の余地がある。タイヤやバッテリーの交換時、ディーラーや大型カー用品店に丸投げするのも一案だが、ネット通販で安価に正規品を購入し、持ち込み交換作業に特化した専門業者に依頼したり、できるものは自分でDIYしたりすることで、金額を数割程度抑えることもできる。
さらにクルマいじりが好きな人であれば、高額になりがちな車検をディーラーや整備工場などに依頼せず、ユーザー車検で済ませるのも手だ。予約や検査のための手間はあるものの、代行手数料や整備費用が不要になるため、車検費用を大幅に抑えることができる。
燃料代の節約を考えるなら、急発進や急加速を控える丁寧なエコドライブを心がけることも重要。実燃費を1~2km/L改善させるだけでも、年間を通せば数千円から1万円以上のガソリン代削減につながる。
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