テスラ「巨大EVトラック」に追い風到来!? 航続800km「セミ」が物流業界で再注目される理由

テスラ「巨大EVトラック」に追い風到来!? 航続800km「セミ」が物流業界で再注目される理由

 トランプの「ガソリン車回帰」政策で窮地に立たされたテスラだが、中東情勢の悪化で燃料費が高騰し、一転EVにとっては追い風となっている。この機を逃すなとばかりに、テスラは電動大型トラック「セミ」の量産をスタートさせる!!

※本稿は2026年4月のものです
文:角田伸幸/写真:テスラ ほか
初出:『ベストカー』2026年5月10日号

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EVへの逆風から一転! 中東情勢悪化が追い風に

テスラの電動大型トラック「セミ」。新型はモデルYのような一文字ライトになった
テスラの電動大型トラック「セミ」。新型はモデルYのような一文字ライトになった

 原油の高騰が物流業界に与えた打撃によって、アメリカでは思わぬクルマが注目を集めている。テスラの電動トラック「セミ」だ。

 トランプ政権によって米国ではEVへの逆風が吹き荒れ、電動トラックは一時崖っぷちの状況だった。しかし中東情勢の悪化に伴う燃料費の高騰を受けて、状況は一変する。

 全米自動車協会(AAA)によれば、ディーゼル燃料価格は1ガロンあたり5ドル(リッターあたり約200円)を超え、4年ぶりに最高値を更新した。なんとこのタイミングで、セミの量産が立ち上がるのだ。

 イーロン・マスクCEOは2025年11月の株主総会で、2026年上半期に量産を開始すると表明した。具体的な納入計画として、2026年に5000台から1万5000台を納入し、将来的には年間5万台まで引き上げる方針だ。

 電動トラック自体はほかにもあるが、セミは航続距離や充電効率という点で抜きんでている。1回の充電で走行できる距離は500マイル(約800km)に達し、これは一般的な他社製EVトラックの2倍に相当する。さらに充電時間も4分の1で済むというから驚きだ。

 車両価格は30万ドル(約4500万円)未満と、ディーゼル車の2倍程度とされるが、メンテナンスのしやすさや燃料代の削減を考慮すれば、充分に勝機はある。

 さらに注目すべきは、高度自動運転システム「フルセルフドライビング(FSD)」の搭載だ。運転席を中央に配置した独創的なコックピットで、長距離ドライブの大幅な負担軽減が期待できる。

 イーロンは「自動運転が進めば鉄道より優位になる」と豪語している。はたしてセミに神風は吹くか?

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