トヨタ ヤリスと日産 ノートは、どちらも5ナンバーサイズの人気コンパクトカーだ。しかし中身を見ると、燃費と軽快感に強いヤリス、静粛性や後席空間に優れるノートと、キャラクターはかなり違う。項目別に実力を比べて点数評価してみた!!
文:渡辺陽一郎/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】最後はやっぱり見た目で決める!? ヤリスとノートの内外装や細部を写真で徹底比較!(26枚)画像ギャラリーヤリスとノートは何が違う? まずは使い勝手と室内を比較
・プロフィール
トヨタ ヤリスと日産 ノートは、両車ともに全長を4m前後に抑えた5ナンバーサイズのコンパクトカーだ。パワーユニットは、ヤリスはハイブリッドとノーマルガソリンエンジン、ノートはハイブリッドのe-POWERのみを搭載する
・視界と運転のしやすさ比較
全長はノートがヤリスよりも95mm長い。最小回転半径も、売れ筋グレード同士を比べるとと、ヤリスが4.8mでノートは4.9mだから若干大回りだ。その代わりノートの外観は水平基調で、後方視界はヤリスよりも優れている。この比較は引き分けだ。
*採点評価(10点満点)
ヤリス:8点
ノート:8点
・内装の質感/視認性/操作性比較
インパネなどの造りはノートが少し上質だが、ヤリスも立体的に仕上げたから、ドライバーが車両との一体感を得やすい。ATレバーは、ヤリスが前後にスライドさせる方式で馴染みやすい。つまり質感ではノート、視認性や操作性ではヤリスが優れている。この比較も総合的には互角だ。
*採点評価(10点満点)
ヤリス:5点
ノート:5点
・前後席の居住性比較
前席の居住性は同程度だ。後席はノートが広い。身長170cmの大人4名が乗車した時、後席に座る乗員の頭上空間は、ヤリスは掌が入る程度だが、ノートは握りコブシの半分程度は収まる。後席の膝先空間も、ヤリスは握りコブシ1つ少々だが、ノートは2つ分だ。またヤリスは、後席の背もたれの角度が立ち気味で窮屈な印象を受ける。
ちなみにトヨタには、コンパクトハイブリッド専用車のアクアも用意される。ヤリスは小さなボディによる運転のしやすさと、価格の安さに重点を置き、ヤリスは全長が少し長いため、内装の質と後席の居住性を向上させている。
*採点評価(10点満点)
・ヤリス:4点
・ノート:7点
・前後席の乗降性比較
前席の乗降性は、両車とも互角だが、後席には注意したい。ノートはコンパクトカーの平均水準だが、ヤリスの後席は頭を下げて乗り降りする。ヤリスの全高はノートに比べて25mm低く、しかも天井を後方に向けて下降させたから、乗降性が悪化した。後席を使う3〜4名の乗車にはノートが適する。
*採点評価(10点満点)
ヤリス:4点
ノート:6点
走りと燃費、価格までチェック! 総合力で選ぶならどちらか
・動力性能と加速フィーリング比較
ノートのパワーユニットは、前述の通りハイブリッドのe-POWERのみだ。ヤリスにはノーマルガソリンエンジンもあるが、ハイブリッドが国内販売総数の60%前後を占める。そこでハイブリッド同士を比べる。
ヤリスハイブリッドのエンジンとモーターの相乗効果によるシステム最高出力は116馬力、ノートが搭載する駆動用モーターも同じ116馬力だが、加速感はヤリスが活発だ。ノートXの車両重量は1230kgだが、ヤリスハイブリッドGは1060kgに収まることも影響している。
その一方で、ノートのエンジンは発電をのみを受け持って、駆動はモーターが担当するから、加速の滑らかさはノートが優れている。それでも総合的には加速が機敏なヤリスハイブリッドが勝る。
*採点評価(10点満点)
ヤリス:6.5点
ノート:5点
・走行安定性と操舵フィーリング比較
ヤリスはボディが軽いこともあり、機敏に良く曲がる。峠道などを走る時は都合が良いが、下り坂のカーブなどでは、後輪の接地性が甘く感じることもある。その点でノートは、ヤリスほど良く曲がる性格ではなく、スポーティな印象も弱い。その代わり後輪の接地性が高く安心感も伴う。一長一短だが、安全に直結するタイヤの接地感はノートが少し優れている。
*採点評価(10点満点)
ヤリス:5点
ノート:5点
・乗り心地と静粛性比較
ヤリスの乗り心地は、装着するタイヤによって大きく異なる。14インチタイヤは、燃費向上のために転がり抵抗を抑え、指定空気圧も前輪が250kPa、後輪は240kPaと高い。路面の細かなデコボコを直接的に伝えやすく、段差を通過した時の突き上げ感も大きい。
同じヤリスでも16インチタイヤは、乗り心地に配慮され、指定空気圧も前輪が220kPa、後輪は210kPaに下がる。ヤリスの中では乗り心地を快適に仕上げた。
ノートXと、ほぼ同じ価格帯に入るヤリスハイブリッドGを比べると、乗り心地は同程度だ。差が生じるのはエンジンノイズ。ヤリスは登坂路に差し掛かってアクセルペダルを踏み増した時など、3気筒の粗さを感じる。
*採点評価(10点満点)
ヤリス:4点
ノート:6点
・燃費性能比較
ヤリスハイブリッドG・2WDのWLTCモード燃費は35.8km/L、ノートX・2WDは28.4km/Lだ。ノートの燃費も優れているが、ヤリスハイブリッドは、4輪車の最高水準に達する。燃費数値上は、ヤリスハイブリッドはノートに比べて、燃料代を約20%節約できる。
*採点評価(10点満点)
ヤリス:9点
ノート:7点
・安全装備/運転支援機能/価格の割安度比較
ヤリスの買い得グレードは、ハイブリッドG・2WDで価格は244万5300円だ。ノートの買い得グレードは、X・2WDで232万8700円になる。買い得グレード同士を比較すると、ノートの価格はヤリスに比べて11万6600円安いが、運転支援機能のプロパイロットなどはオプションになってしまう。
ヤリスハイブリッドGは、ノートXよりも価格が高く、LEDヘッドランプもオプションだが、運転支援機能、8インチディスプレイオーディオ、ETC2.0などは標準装着とした。
以上のように装備と価格のバランスは、両車ともに互角だ。そうなるとノイズが小さく、乗り心地が優れ、後席も広いノートが割安と受け取られる。
*採点評価(10点満点)
ヤリス:6点
ノート:7点
・両車の推奨ユーザー
ヤリスハイブリッドは、軽快な運転感覚と低燃費が特徴だ。従って2名以内で乗車することが多く、機敏な運転感覚を重視するユーザーに適する。
ノートは静粛性が優れ、後席が広いことも特徴だ。ファミリーカーとしても使える上質なコンパクトハイブリッドが欲しいユーザーにピッタリだ。
【画像ギャラリー】最後はやっぱり見た目で決める!? ヤリスとノートの内外装や細部を写真で徹底比較!(26枚)画像ギャラリー
































コメント
コメントの使い方