レクサス TZは、レクサス初の3列シート7人乗りBEV。2025年のビッグマイナーチェンジで大進化を遂げたbZ4Xの技術が投入されることから、かなり期待できる一台になりそうだ。中国車への対抗馬としてトヨタの本気が伝わってくる!?
※本稿は2026年6月のものです
文:国沢光宏/写真:トヨタ、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2026年7月10日号
同乗試乗でわかった本気度
電動化が遅れていると言われるトヨタながら、ここにきて「あらら?」と思えるクルマ作りに接するようになってきた。
第一弾がbZ4Xのマイナーチェンジである。外観は大きく変わっていないのに、試乗したらびっくり! 全然違うクルマになっていた。
聞けばインバーターに代表される電気関係の制御系だけでなく、モーターの回転を車軸に伝える駆動ギアまで作りかえたそうな。
乗ると完全に別のクルマである。アクセル踏んで走り出しブレーキかけて止まるまでの「滑らかさ」や「意のままに走ってくれる感」が圧倒的に進化している。
正直な話、電気自動車の技術は中国に先行されてしまったと思っていたけれど、少なくともハードについちゃ負けないな、と思わされた次第。電池性能とインテリアの“キラキラ感”で追いつければ、勝負になりそう。
そんなことを考えていたタイミングでレクサスTZの先行味見会(実車展示と同乗走行)があった。
基本コンポーネンツは明日への期待を持たせてくれたbZ4Xと同じ新世代。パワー半導体などを採用しており、電費良好。前後に同じ227psのモーターを採用しシステム出力408馬力となる。0~100km/h加速は5.4秒と充分以上の性能を持つ。電池搭載量95.82kWhで航続距離620km。
ボディサイズは全長51 00×全幅1990×全高1705mm、ホイールベースは3050mmと、説明するまでもなくアメリカがメイン市場である。
実車を見たらボンネットキャッチャーが2カ所についているなど、しっかりお金を掛けている。同乗試乗では「凄くいいね!」と思ったbZ4Xのマイナーチェンジモデルと同じ雰囲気を感じた。相当期待していいんじゃなかろうか。
もうひとつ大きな発見が! 今までレクサスに採用されていたマークレビンソンは期待に届かず「う~ん」という鳴り方だった。TZを試してみたら「相当頑張りましたね!」。スピーカーの取り付け部分から改良していると思われる。ウーファーの出力もなかなか。
これだけの音を後付けで出そうとしたら、下を見て50万円以上必要だと思う。TZに接する機会があったらぜひともお好みのソースでマークレビンソンを楽しんでみてほしい。
下山で開発されるクルマたちに期待
さて、今回TZの味見会が行われたのはレクサスとGRの開発現場になっている下山のテストコースである。ここの面白さはテストで走らせたクルマをすぐピットに入れ解析し、その場で改良や対策して走らせるというタイムラグなしの開発をしていること。レースのピット作業みたいです。
エンジニアもメカニックも、さらにいえばデザイナーもひとつの開発棟にいて、いつでも意見交換ができる。これまでテストはテストコース、設計は設計、デザインはデザインといったふうに分かれていたけど、下山ではひとつになっている。ちなみに各フロアには壁がなく機能横断で開発が進む。
中国勢の開発スピードと勝負するには、このくらいのことをやらないとダメだということ。最近中国勢に押され気味だった国産モデルながら、挽回が始まったように感じた。
トヨタテクニカルセンター下山には高速周回路やダートコース、特性評価路などいくつものテストコースがあるが、下山名物と言えるのが第3周回路(カントリー路)だ。
ニュルブルクリンクの北コースを模し、4分の1で設計された全長5.3kmのコースで、下山の山間部という地形を生かし高低差が75mもある。道はうねり、一般道では考えられないような入力がクルマにかかる。ここでクルマが鍛えられ、「もっといいクルマを作ろう」とヒトが鍛えられていく。
【画像ギャラリー】ゴルフバックが4つも入ると噂のレクサス TZがコレ!(20枚)画像ギャラリー























コメント
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