国産ミドルSUVの実力派といえば、日産エクストレイルとスバル フォレスターははずせない。どちらも電動パワートレーンと4WDを用意し、雪道で頼れるキャラクターを持つ。ただし、その得意分野は微妙に違う。都会と高速道路で光るe-4ORCEか、悪路へ踏み込めるシンメトリカルAWDか。2台の個性を比べてみよう。
文/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】エクストレイル&フォレスターの豊富なバリエーションをイッキ見!(8枚)画像ギャラリー前後モーターで姿勢制御までするエクストレイル
エクストレイルの4WD車は、前後にモーターを搭載するe-4ORCEを採用する。エンジンは基本的に発電へ徹し、タイヤを駆動する主役はモーター。発進直後から力強く、変速ショックのない滑らかな加速が持ち味だ。
e-4ORCEの特徴は、滑りやすい路面で駆動力を確保するだけではない。前後モーターの駆動力と回生ブレーキ、左右のブレーキを統合制御し、加速、減速、旋回時の車体姿勢まで整える。
カーブでは後輪の駆動力を活用して曲がりやすくし、減速時にはクルマの前後方向の揺れを抑制。渋滞や信号の多い街中でも運転操作が滑らかになり、同乗者が感じる“カックン”も減らしてくれる。雪道性能に加え、日常の快適性へ効く4WDなのだ。
ボディサイズは全長4660mm、全幅1840mm、全高1720mm。最低地上高は185mmで、一般的な雪道やキャンプ場へ続く未舗装路なら十分に対応できる。一方、深いわだちや大きな段差へ踏み込む際は、フォレスターほど余裕がない。
狙い目は434万9400円のX e-4ORCE。プロパイロットや12.3インチメーター、前後席シートヒーターなどを備え、電動4WDの性能と価格のバランスがいい。静かで上質な移動を重視するなら、エクストレイルが一歩リードするといえそうだ。
最低地上高220mm! 悪路へ強いフォレスター
対するフォレスターの強みは、スバル伝統のシンメトリカルAWDだ。左右対称に近いパワートレーン配置によって重量バランスを整え、常に4輪へ駆動力を伝える。路面状況が急に変わっても挙動が自然で、ドライバーが安心感をつかみやすい。
ストロングハイブリッドのS:HEVは、2.5L水平対向エンジンに発電用と駆動用の2つのモーターを組み合わせる。モーターだけで走れる領域を持ちながら、エンジンの力も機械的にタイヤへ伝達できるのが特徴。電動感ではエクストレイルに及ばないものの、長距離走行と悪路性能を両立したスバルらしいシステムだ。
ボディサイズは全長4655mm、全幅1830mm、全高1730mmと、エクストレイルよりわずかに短く、狭い道で扱いやすい。最大の武器は最低地上高220mm。エクストレイルより35mm高く(※エクストレイルは2WDが200mm、e-4ORCEが185mm)、雪のわだちや荒れた林道で下まわりを擦りにくい。
さらにX-MODEは、エンジン、モーター、AWD、ブレーキを協調制御し、滑りやすい登り坂や下り坂からの脱出をサポートする。視界の広さやスクエアなボディも、狭い林道では心強い。
結論として、街乗り、高速道路、家族旅行での静かさと滑らかさを優先するならエクストレイル。深雪や未舗装路を走る機会が多く、道具感のあるSUVが欲しいならフォレスターだ。都会派のエクストレイル、フィールド派のフォレスター。同じ電動4WDでも、選ぶべき答えは休日にどこへ向かうかで決まりそうだ。
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