長らく続いた低金利環境が転換点を迎えつつある今、自動車ローンの金利にも上昇圧力がかかり始めている。金利が上がる局面で、賢いローンの組み方とはどのようなものか。基本的なローンに対する考え方を整理していこう。
文:佐々木 亘/画像:Adobe Stock(メイン画像=TLIST)
【画像ギャラリー】月々の支払いだけ見ちゃダメ!! 長期ローンで増える利息と支払総額のカラクリとは(8枚)画像ギャラリー金利は「借入額×期間」に効いてくる
自動車ローンの支払総額を左右する要素は、大きく分けて「借入元金」「金利」「返済期間」の3つだ。このうち金利は一見地味な数字に見えるが、借入額が大きく、返済期間が長いほど、その影響はじわじわと効いてくる。
たとえば300万円を金利2%で5年返済した場合と、金利3%で同じ条件で返済した場合とでは、総支払額に数万円単位の差が生まれる。これが返済期間7年、借入額500万円ともなれば、その差はさらに拡大していくのだ。
金利が上昇局面に入りつつある今、この金利差はこれから新規にローンを組む人にとって、これまで以上に無視できない要素になってくるだろう。
「返済期間を短くする」が最もシンプルな対策
金利上昇局面での最もシンプルな対策は、返済期間をできるだけ短く設定することだ。金利は年利で計算されるため、返済期間が長引けば長引くほど、利息を支払う年数そのものが増えていく。月々の負担は増えるが、可能な範囲で頭金を厚くし、返済期間を短縮することは、支払総額を抑えるうえで最も基本的かつ効果的な手段といえるだろう。
反対に、月々の返済額を軽くしたいという理由だけで安易に返済期間を延ばすと、金利上昇局面ではその代償が総支払額に色濃く反映されてしまう。目先の月々負担と、長期的な総支払額のどちらを優先するのか、購入前に一度整理しておく価値がある。
自動車ローンの多くは固定金利型で提供されているが、一部の金融機関では変動金利型も選択できる場合がある。固定金利は契約時点の金利がそのまま返済終了まで適用されるため、将来の支払額を確定させたい人には安心感がある。今後さらに金利が上昇していくという見立てが強いのであれば、早めに固定金利で契約を確定させておくという考え方は理にかなっているだろう。
一方、変動金利は市場金利の動向によって返済中に金利が見直される可能性がある。金利が下がる局面ではメリットがあるが、上昇局面においては返済額が当初の想定より膨らむリスクを内包しているのだ。今のような金利の先行きが不透明な時期には、変動金利を選ぶ際にそのリスクを十分に理解しておく必要がある。
【画像ギャラリー】月々の支払いだけ見ちゃダメ!! 長期ローンで増える利息と支払総額のカラクリとは(8枚)画像ギャラリーディーラーローンと銀行ローン、金利差だけで判断しない
ディーラーで提示されるローンと、銀行や信用金庫が提供するマイカーローンとでは、金利水準が異なることが多い。一般的に銀行系のマイカーローンの方が低金利であるケースが目立つが、審査に時間がかかることや、対象となる車両条件が限定される場合もある点には注意したい。
また、ディーラーローンは金利面では不利に見えても、残価設定ローンなど月々の負担を抑える仕組みとセットになっていることが多く、単純な金利の高低だけで損得を判断できない側面もある。総支払額、審査のスピード、そして自分のライフスタイルに合った返済計画かどうかを、複数の選択肢を並べて比較することが欠かせない。











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