トラックドライバーさんに道路で目撃した「ヤバい奴」を聞いてみたところ、断トツでアメリカでの遭遇例が多いことがわかりました。
PUNKさんはアメリカで長距離トラックに乗る日本人女性ですが、これまで目撃した「ヤバい奴」を語ってもらいました。
文・写真/なでしこトラッカーPUNK
*2026年6月発行トラックマガジン「フルロード」第61号より
ヤバい人はいっぱいいます!
長い長い間、トラックドライバーとして費やした人生の時間の中で、思えば数知れず「ヤバい奴」に遭遇したことがあります。
真夜中の田舎道で突然パンツ一丁で現れたオッサンもいたし、ジョージア州アトランタの5車線ある高速道路で黒人の兄ちゃんが突然トラックの前を横切ったり、オレゴン州で夜遅くにレストエリアに入ろうとした際、いきなり高速道路を渡ろうとして現れた4人連れのお姉ちゃんたち、高速道路の側道を自転車で走る人や逆走する人は数多く見ました。ちなみに州間高速道路は自転車の進入禁止です。
昔はよく見かけたヒッチハイクは、今は乗せたら違反になる州が多いのでほとんど見なくなりました。もしかしたら乗せることによって犯罪率が上がったのかもしれません。
高速出口の寸前で追い越し車線からいきなり前を横切ったクルマが、そのまま出口の看板に衝突してエアバッグが開いた瞬間を目撃したこともあります。危うく巻き込まれるところでした。
酔っ払い運転のクルマが「ドン!」
実は運悪く巻き込まれたこともあります。テキサス州ダラス郊外の4車線の高速道路を走っていたら「ドン!」という衝撃があり、サイドミラーを見たらずっと後ろを走っていたクルマがみんな遠ざかって見えました。
瞬時に「誰かが私のトレーラ後部に追突したのかも!?」と思い、すぐ側道に停めようと思いましたが、重い荷物だったので急に停まることができず、少し後続車との距離が離れてしまいました。
その後警察が来て調べたところ、泥酔した運転手が私の後ろを走っていた車の前に無理やり割り込んでコントロールを失い、私のトレーラに突っ込んだという経緯でした。
トレーラのバンパーが内側に90度曲がってしまい、相手が酔っ払い運転だったため保険が下りず、結局自分の保険を使ったというがっかりな経験がありました。
ちなみに、100%相手の過失だったのでドライビングレコード(米国の各州車両管理局が発行する運転経歴証明書)には全く影響はありませんでした。
映画「激突」並みに絡んでくる奴
それともう一つ、夜中にネブラスカ州の二車線道路の田舎道を走っていた時の出来事です。前を走っていたトラックが遅かったので追い抜こうとしたら、急に加速したので諦めてまた後ろに着いたら、その途端に減速されました。
しばらく周りの交通状況の様子を見てたのですが、あまりにも遅いので再度追い越そうとしたら、また同じような挙動をします。
明らかに嫌がらせだと思い3度目のトライで一気に追い抜いたら、何とハイビームを浴びせられ、その後ずっとピッタリついて煽られました。
そのうちにまた勢いよく抜いたと思ったら、また減速され、これは本当にヤバい奴だと思い、車間距離を取って関わらないようずっと距離を取って後ろを走っていました。
やがてハイウェイの出口で下りようとしたら、前を走っていた「ヤバい奴」が、こちらでは「ありがとう」を意味するテールライトをチカチカ点灯する合図を送ってきました。もう、かなりヤバい奴ですよね。
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